2013年09月02日 (月)カネボウ"美白"問題


今晩(9/2)のクロ現は「最新報告 カネボウ“美白”問題」です。

(番組趣旨より)

「驚くほど白くなると思っていた・・・」。カネボウの美白化粧品で、白斑症状を訴える人は1万人を超えた。自主回収から間もなく2か月、新たな事実が浮かび上がってきている。美白化粧品を複数種類「重ね塗り」している人に症状が多く出ている傾向が見えてきた。また、使用を中止すれば多くの人は治るとされているが、2年以上経っても白斑が消えない人もいることも判明している。美白成分「ロドデノール」はどんなものなのか。なぜ、「医薬部外品」として国の承認を得ることができたのか。なぜ、カネボウは消費者や医師からの「異変」を知らせる声にすぐに対応できなかったのか。最新情報を追い、再発防止のために何が必要か考える。

早速、プレビューを見てきました。

VTRを見て改めて、今回の白斑症状が現れた方々の、このまま治らないのではないかという不安です。

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カネボウが独自に開発した美白成分の「ロドデノール」。ロドデノールは色素細胞が作り出すメラニンの量を抑えることで肌を白く保つと化粧品メーカーは謳っていましたが、色素細胞そのものが破壊されるケースがあることが、番組が行った実験で分かってきました。

また、ロドデノールの原材料とされるラズベリーケトンという物質は、20年以上前に白斑の被害を引き起こしていました。この時の被害では、時間が経っても白斑は完全に治りませんでした。

カネボウが国に提出した美白化粧品の申請書類には、ラズベリーケトンによる白斑被害を調査した論文が引用されていましたが、論文の著者は引用の仕方に疑問を呈しています。論文には「時間が経っても白斑は完全に消えなかった」と記しているにもかかわらず、カネボウは、申請書では「時間が経つと治癒した」としたのです。

化粧品という直に肌につけるものの安全性はどうあるべきなのか。再発を防止するにはどうしたらいいのか考えます。

ぜひ、番組をご覧ください!


 

 

投稿時間:14:29
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美白化粧品市場を社会学の視点で研究しているものですが、今日の番組では非常に勉強になる点が多くありました。まず一つは科学の限界の問題で、科学は誰もが正しいものと認識しているが科学的な判断は統計的つまり数学的推論による判断基準を尺度にしており、多くの場合問題の発生確率に対して充分とは言えないサンプル数で判断してしまうという間違いが起きることがあること。二つ目に組織の問題で、社会は効率化のために役割を分担して専門化して効率よく判断する組織を形成する。その結果組織の役割の知り合わせが必要となるが、できない場合に自分の役割だけを遂行してしまう結果、組織が機能しないという問題があること。そして3つ目が組織の構造とヒエラルキーに関することで、ヒエラルキーの上位者は自分の業務範囲で問題が起きないようにするために、ヒエラルキーの下からの問題提起を無視してしまうという問題点があること。今回の問題は様々な社会学的要因が重なっている複雑な問題であると思います。

投稿日時:2013年09月02日 22:50 | 社会学者の卵

初期対応の遅れが被害拡大の最大要因と思われます
対応遅れの原因を担当者の認識不足と個人の問題と捉え会社発表しており、組織体質の不備や隠蔽工作などが発覚するような事があれば、企業として致命的なダメージが生ずる可能性があります
現時点では企業責任を問う場面で歯切れが悪くなっちゃうんでしょうが、今後の再発防止を図るためには、行政を含め結果責任をキッチリ取り、今後どういった基準・体制・運用を図るのか、継続的にトレースしていかないといけないんでしょうね
民放では、親会社を含めテレビCM最大級のスポンサーなので、踏み込んだ取材・報道が難しいと思われ、NHKに期待しています

投稿日時:2013年09月03日 08:25 | 芦沢 貴司夫

申請したカネボウ、審査に当たった独立行政法人医薬品医療機器総合機構および認可した厚労省に問題はなかったのかはなはだ疑問。

 官僚の天下り問題が見え隠れする.

投稿日時:2013年09月03日 13:31 | inkyo

承認に係る人たちが、きちんと論文を読んで、きちんと意見を言っていたら防げたかもしれない。
女性達が受けた健康被害は、原因物質そのものではなく、営利企業といい加減ななれあい審査によってもたらされたと言わざるをえない。

投稿日時:2013年09月03日 13:43 | K.M.

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