五輪特集英国版“猫ひろし論争” 五輪代表1割が海外出身者+(1/2ページ)(2012.4.25 21:31

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英国版“猫ひろし論争” 五輪代表1割が海外出身者

2012.4.25 21:31 (1/2ページ)五輪

 【ロンドン=木村正人】ロンドン五輪の開幕まで3カ月余り。前回の北京五輪と同じメダル数4位を目標に掲げる開催国の英国で、「にわか英国人」論争が過熱している。海外生まれの選手がにわかに英国籍を取得したり主張したりして、英国の代表で五輪に出場することに関し、英保守系大衆紙が「英国オリンピック委員会(BOA)はメダルの数を増やしたいだけ」と批判キャンペーンを展開したのがきっかけだ。

 日本でもタレントの猫ひろしさんがカンボジア国籍を取得し、同国のロンドン五輪男子マラソン代表に選ばれた。英国では多重国籍が認められているとはいえ、ロンドンが五輪開催地に選ばれた2005年以降に英国籍を取得したり主張したりして出場権を獲得した選手は、代表約550人のうちおよそ50人に上る。

 論争の発端は3月、トルコ・イスタンブールでの世界室内陸上競技選手権大会。同大会の英陸上チームの主将に選ばれた、女子ハードルのティファニー・ポーターさん(24)に対し、英大衆紙デーリー・メールの記者が「英国歌を歌ってみてくれ」と意地悪く質問した。

 「私は自分を常に英国人であり、米国人であり、ナイジェリア人と意識してきた」と公言してきた彼女は、「もちろん全部知っているわ。でも私は歌唱力で認められたわけではない」と質問をすり抜けた。

 ポーターさんは米国生まれで父はナイジェリア人、母は英国人。08年の北京五輪で米国代表として出場権を逃した後、10年に英国代表になった。

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