身体を使い、身体をいじめることだけが練習なのでしょうか?
練習をたくさんすれば本当に強くなるのでしょうか?
もちろん、厳しいトレーニングは大事ですが、いくら技術や体力があっても、試合ではプレッシャーやあがりで実力を出し切れずに負けてしまうことがあります。
「心・技・体」という言葉、聞いたことがあると思います。
殆どの人は「技・体」の練習しかしていません。
一番大事な「心」は人任せにされています。
考えてください。
なぜ毎日練習するのですか?
おもしろい!
楽しい!
このスポーツが好きだ!
という気持ちが初心・原点にあると思います。
もっと高い目標を達成しようと燃えてくると思います。
これをスポーツ心理学では、内在的・内因的な動機づけ(モチベーション・やる気)と言います。
このようにスポーツをするときは、必ず人間の気持ち・心理・メンタル面が大きな影響を与えています。
しかし、練習が厳しいとかレベルの高いチームに所属すると、監督やコーチから非常に厳しい要求が課せられます。
すると、監督にやらされる練習になったり、監督の顔色を伺いながらする練習になってきます。
つまりは、自分の気持ちとは別の動機(やる気)でスポーツをしているのです。
怒られるから、やらなければならないから、何か報酬や罰をもらうからやるというような、外在的・外因的な動機づけ(自分の気持ちとは別の圧力や報酬によるやる気・モチベーション)が出てきます。
スポーツ心理学の理論では、このようなやる気よりは、自分の気持ちからのやる気(内在的・内因的動機)を持った選手のほうがより強く、より上達し、成功をおさめる可能性が高くなると言われています。
スポーツをしたことがある方にお聞きします。
監督やコーチから
やる気を出せ!
気合いを入れろ!
根性を出せ!
集中しろ!
などと言われたことはありませんか?
一方的に殴られたり蹴られたりしたことはありませんか?
このようなことを言われた、やられた選手が何を考え、どうやって監督やコーチの要望に応えているのか、僕は大きな疑問を持っています。
みなさんはどのように感じますか?
次の質問に答えてください。
どうやってやる気を出しますか?
どうやって気合いを入れますか?
どうやって根性を出しますか?
どうやって集中力を高めますか?
暴力・体罰をされて気持ちをどういう方向に持っていきますか?
すぐ答えられましたでしょうか?
また、答えた内容にどれだけ自信を持てますか?
たぶん、多くの選手がこれらの質問に明確に答えられないのではないかと思います。
もし答えられたとしても、それが本当に効果的な方法なのかという疑問は拭えません。
監督やコーチも、メンタル面が大切だと思っているからこそ、このような指示や言葉を選手に投げかけると思います。
しかし、監督やコーチはどうやってやる気を出すのか?どうやって根性を出すのか?具体的に説明したり、選手が理解・納得できるような指導をしてくれましたか?
何を指導していのか、わからないから
お前はダメだ!
お前は集中力がたりない!
お前は根性がない!
と言ったり手を出したりして、メンタル面のことを選手のせい(責任)にするのです。
具体的なメンタルの指導をせずに、試合で負けた、ミスしたのを選手の責任にしていませんか?
みなさんは、そんな監督やコーチの指導に疑問を感じていませんか?
きつい練習をしたら強くなれる、罰をもらうから与えてできるまで徹底して選手を追い込む、根性主義やスパルタ主義といった日本独特の方法が長い間、日本の精神力強化の考えとして、まだ多く残っているのが残念です。
このままだと選手は裏で、監督やコーチの不平や不満をもらしているのですから、その選手もチームも強くなるわけがありません。
いつまで経っても状況がこれでは、選手が向上するわけでもなく、たくさんの選手やスタッフが辞めていったのも無理はありません。
このような現状を何とかしたいと、昔の当たり前にやっていた方法を見直し、改善し、メンタル面も強化され監督やコーチよりも選手の意識が高いところが、今盛り上がっているプロレス団体になっているはずです。
スポーツ心理学を学ばなくても、自然と頭の中で出来ている選手が一流選手と呼ばれるプロレスラーになっていると思います。
僕は心が小さいからこそ、スポーツ心理学を学びました。
自己分析するのも大事。
ただ身体が大きいだけじゃダメなんです。
心も大きくないと。
指導する者がスクワット1000回やってきたから、過去に暴力・体罰に耐えてきたから、伝統だから、これで気持ちが強くなったからという理由だけで後輩にやらせるのは可哀想です。
なぜなら、人それぞれ育ってきた環境が違うので価値観も違うし、練習生や新人の時期ではまだ、心理的スキルがあまり持ち合わせていないからです。
プロレスだけが特別だというなら、それはスポーツでも格闘技でもないということになってしまいます。
日本だから許されていますが、海外では暴力等する指導者は永久追放ですからね。
最近では、世界的に見ても日本は柔道の例があるように、オリンピック開催を決定しかねるほど、まだまだ暴力体質な国だと言われているくらいです。
海外経験が長いマサさんは、だから『信頼関係』が大事なんだと言ったんだと思います。
そういえば入門テストの時、マサさんから一言だけ質問されました。
「履歴書にスポーツ心理学って書いてあるけど、どんなやつ?」と。
そんなものに耐えられない弱い奴だという人もいるでしょう。
しかし、厳しい練習とは別の類の、練習場以外の場所でも日常茶飯事的に人として信用を失うような汚いことばかり僕らはされて来ました。
人間は精神的な影響が最もある生き物です。
それが証拠に、今回の事を彼らはお金や権力を使い周囲を固め、共感してもらうことで安心し、気持ちを落ち着かせようとするはずです。
周囲はビジネス上の付き合いでしかないのだから、悲しいですよね。
今度は何をしてこようとしているか、心理学理論上、大体は検討がつきます。
“心ある人間”なら辞めてくださいね。
ちなみに僕はお金では動きません。
気持ちでしか動かないタイプです。
果たしてこのままでいいのでしょうか?
このような人たちがやるプロレスにお金を払って観に行きたいと思いますか?
子どもを連れて観に行きたいと思いますか?
どうしてもやりたいなら、どこか山奥で人目のつかないところでやらないと、我々国民に対して悪影響です。
また、真剣にプロレスをやっている選手たちに失礼です。
僕が書いた真実はごく一部です。
先輩たちや事務所の方々は、もっと言って欲しいことが沢山あると思います。
これだけの選手、スタッフが辞めていきました。
これからも何人か辞めていく。
何かあると思いませんか?
彼らは、立場の弱い人間に対してはトコトン強い人たちですから。
お金や権力で僕に勝っても、国民の皆さんの心の中には、しっかりと“真実”が残ります。
心はお金で買えません。
僕は弱くてもかっこ悪くてもいいから、純粋にプロレスが好きだ、格闘技は楽しい、スポーツは面白い、ということを後輩や生徒たちに伝えて行こうと思います。
「プロレスバカ、空手バカは国際的に笑われます。
ちゃんとした対応のできる人間になってほしい。」(日本ブラジリアン柔術連盟会長・中井祐樹選手)
プロレスラーである以前に、人として社会性のある人間であることが、非常に重要で大事なんだということだと思います。
自分がやられて嫌なことは相手にしない。
悪いことをしていると必ずいつか自分に返ってくる。
最後に
強さとは自分の弱さを自覚し、それをさらけ出すことができること。
弱さとは、自分の弱さを隠し、他人には強いところしか見せられないこと。
PR
同じテーマの記事
- 人間の心理がダダ漏れ。 09月02日
- 因果応報。 08月27日
- 岩手県で柔術。 08月23日