アニメ見ながらごろごろしたい

2013-08-31

小説家になろう分析2 異世界転生召喚とチートハーレムについて

小説家になろうで異世界召喚転生やチートハーレムがどうして人気なのか?
それは小説家になろう作品を書籍化してるヒーロー文庫の「平凡な男もヒーローになれる!男の夢を見せる」というキャッチコピーで大体説明出来ると思いますが、自分なりに色々考えてみたのでそれを書いていこうと思います。


異世界ものは書くのが難しいようで実は簡単
異世界や仮想世界と違い現実世界を舞台にすると作品を書く際に様々な縛りがあります。
例えば人間を襲う怪物や不思議な能力を持つ人間が、日本でうろうろしていたら大事件になり社会にも影響を与えます。当然警察も自衛隊も動くことになりますし、アメリカなどの国もそれに反応します。これの対応策としては「魔法科高校の劣等生」のようにそれらが社会に与える影響を細かく描いていくか、「灼眼のシャナ」のように怪物は人間には感知出来なくするといった設定を加えなければなりませんが、異世界の場合はそれをやる必要がありません。

現実世界を舞台にすると読者が読む際に日本の常識を適用しますが、異世界だと日本の常識を持ち込まず「ドラゴンクエスト」などの常識を適用するので、現実的に考えたらおかしい部分も気にされなくなります。魔法とは魔物とは何かを細かく説明しなくても、ゲームやアニメの知識を元に読者が各自理解出来る。これが異世界ものが書かれやすい理由の一つにあると思います。

一般小説にあるような本格的な異世界ファンタジーの場合は世界を一から構築する為の発想力や表現力が必要とされますが、小説家になろうではゲームにあるようなシンプルな世界でも読者が満足するので筆力がなくても書けます。異世界がどのような姿をしているか描写する時も「中世ヨーロッパのような世界」で済ませても許されますしね。
これに召喚転生の要素が加わるとさらに書きやすくなりますし、読者も読みやすくなります。
異世界に来るまで日本で生きてきた主人公であれば、その思考回路や知識は読者や作者と似通っています。そうした主人公は作者にとっては自分の分身のように簡単に書けますし、また読者からは感情移入してもらいやすくなります。


チートハーレムは読者の精神的負担にならない
娯楽では喜劇悲劇を問わず基本的にストレスが溜まらないものが喜ばれる傾向にあります。
小説家になろうではそれがチートハーレムという形で表れています。
主人公は大抵の場合は読者にとって同一化しやすく感情移入されやすいキャラなので、主人公への苦痛は時として読者の苦痛にも繋がります。それを避ける為に苦痛を作品から排除していくと主人公にとって都合の良い世界になります。そうして男性読者の強くなりたいモテたいといった願望が強く反映されたチートハーレムが完成するのでしょう。この手の作品は男性であれば誰でも少なからず持っているであろう欲求を満たしてくれるので、支持層は厚くランキングにも上がりやすいです。

小説家になろうの中にはそうしたチートハーレムだけでなく「Re:ゼロから始める異世界生活」のように限界まで主人公に精神的肉体的苦痛を与える作品は幾つもあります。けれどそれらの主人公に苦痛が与えられる作品は好みが分かれやすいので、一部読者からは熱烈な支持を得たりしますが評価してくれる層自体が薄いのでランキングには上がりにくいようです。

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