堺市長選:橋下維新、背水の陣 15日告示
毎日新聞 2013年09月03日 07時30分
「国では自民党と公明党の連立政権だが、大阪では維新が公明党と組んでいる。政権と地方で『ねじれ』が起きていることを認識してほしい」。2日、東京都内であった自民党全国幹事長会議で、大阪府連の高野伸生幹事長は石破氏に訴えた。高野氏の発言は、維新と公明党が歩調を合わせている大阪の現状に対し、自公の枠組みをタテに竹山氏の全面支援を求めたものだ。
しかし自民党本部では竹山氏の全面支援には慎重論が根強い。首相にとって、憲法96条改正で一致する維新は「改憲に慎重な公明をけん制するカード」(首相ブレーン)。首相は、維新ブレーンの堺屋太一元経済企画庁長官を内閣官房参与に起用するなど微妙な秋波を送る。党本部が市長選で竹山氏を全面支援すれば「首相の改憲戦略に狂いが生じる」(党関係者)との懸念も出始めた。菅義偉官房長官は先月27日の記者会見で「自民党で(都構想)実現に向け決定した経緯もある」と述べた。
◇民主、竹山氏推薦へ
一方、民主党は府連が竹山氏を支援する方針で、3日の常任幹事会で推薦を決める方針。だが、党内には異論もくすぶる。橋下氏は民主党とみんなの党の一部勢力との新党結成を呼びかけており、野党共闘を再構築するために維新と協調すべきだとの声があるためだ。党中堅議員は状況を踏まえ、「この選挙は党本部が関与しない方がいい」と話した。