CS第3戦先発プランが浮上した藤浪。中西投手コーチ(後ろ)が秘策の一端を明かした【拡大】
この日、静養に努めた藤浪本人も頼もしい限り。球団では46年ぶりの新人2けた星に到達しようが、浮足立つ様子はない。先発予定の7日の巨人戦(甲子園)へ静かに闘志を燃やした。
「クリーンアップも当然ですけど、クリーンアップ以外にも3割打ってる打者もいます。今回に関しては東京ドームではないので。一発よりも連打でつながれることがないようにしたいですね」
シーズンは終盤に入っても成長過程にある。10勝目をつかんだ8月31日の広島戦(甲子園)で効果的だった左打者の外角カットボールに手応えを感じている。
「そこまでデータを取るのか、わからないですけど、もしデータを取るなら、ひとつ頭にかすめてくれればいいかな…という気持ちです」
先発翌々日のこの日は練習を免除され、新幹線で横浜に入った。ここまで10勝4敗で1人で貯金を6つ作った。エースの風格すらある。阪神は3度出場のCSで1度も次のステージに進んだことがない(1勝6敗)が、あっさりと2けた勝利に乗せた藤浪ならば、乗り越えてくれるはず。強心臓ルーキーがプレーオフのカギを握るのは間違いない。 (小松 真也)
(紙面から)