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【大リーグ】

上原でリーグ最速勝ち越し 21試合 24イニング連続無失点

2013年9月3日 紙面から

◇レッドソックス7−6ホワイトソックス

 赤靴下軍団が勝ち越し一番乗り!! レッドソックスは1日(日本時間2日)、地元でのホワイトソックス戦に7−6で競り勝ち、3連戦スイープに成功。今季82勝目(56敗)を挙げ、ア・リーグ最速で勝ち越しを決めた。最後を締めたのはもちろん守護神、上原浩治投手(38)。この日も三者凡退の“パーフェク投”救援で16セーブ目を挙げ、首脳陣の信頼に応えた。もはや神様、仏様、上原様−。登板61試合はオリオールズとレンジャーズに在籍した2011年の65試合を上回ること必至だが、鉄腕ストッパーは限界を知らない。

 既に勝利を確信したかのような地元ファンの大声援に迎えられ、9回のマウンドに立った上原には“後光”すら差していた。「自分の投球ができれば抑えられるという自信が今はある」。その言葉通り、この日もお世辞にもメジャーでは速いとはいえない最速90マイル(約145キロ)の直球と81マイル(約130)前後のフォークボールだけで2番から始まる好打順を15球、3人で片付けた。

 先頭打者L・ガルシアをフォークで三邪飛に打ち取ると、続くラミレスには直球主体の配球。3球で追い込むと、最後は高めのボール球を振らせた。時事電などによると、「狙った所じゃなかったが、思い切って投げたのでつられてくれたと思う。思わず手が出たんでしょう」。前回登板まで20戦連続無失点の勢いが相手を上回った。

 一発のある4番コネルコには初球から5球連続フォーク。ただ、空振りが取れず、ファウルで粘られた。すると、一転、直球を2球続け、中飛に打ち取った。「組み立ては捕手。俺は何もやっていない。あそこは二、三塁打は打たれてもいい。一発だけ(注意)という思い」とベテランらしいいい意味での開き直りが奏功した。

 先月21日のジャイアンツ戦から「セーブが付く場面での登板で5試合続けて1人も走者を出してない」はレ軍ではJ・パペルボン(現フィリーズ)が2007年8月21日〜9月6日に記録して以来。7月9日のマリナーズ戦から続く無失点記録は21試合、計24イニングにまで伸びた。03年に長谷川滋利(当時マリナーズ)が記録した25試合連続無失点(日本人投手記録)も射程圏だ。

 米国内メディアの注目度もアップ。1日の米放送局ESPN(電子版)は上原を特集。高い奪三振率と少ない与四球、低めに制球されたフォークボールが成功の鍵で、かつての「一発病」も鳴りを潜めたと分析。パペルボンの06年防御率0・92(投球回60イニング以上の球団記録)超えもあると予想した。

 「何か特別なことはせず、今後もいつも通りやっていく」と上原。実際、何も変える必要がない。投げれば、チームの勝利とさまざまな記録が黙っていてもついてくる。

 

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