初土俵から所要3場所で新入幕を果たし、番付表を手に笑顔を見せる遠藤=埼玉県草加市の追手風部屋で(安江実撮影)
|
 |
日本相撲協会は2日、大相撲秋場所(15日初日・両国国技館)の新番付を発表し、昨年のアマチュア横綱で日大出身の遠藤(22)=追手風=が昭和以降最速となる初土俵から所要3場所での新入幕を果たした。高安(23)=鳴戸=は新たに小結へ昇進して西に就き、平成生まれで初めての三役となった。
所要3場所で新入幕を決めた遠藤は埼玉県草加市の追手風部屋で記者会見し、強い意気込みを口にした。まげが結えないざんばら髪はスピード出世の証明でもある。後に大関に昇進する朝潮(長岡)、武双山、雅山らの4場所を塗り替え、「すごい方々と比べちゃいけない。恥ずかしくない成績を残せるようにしないと」と心境を打ち明けた。
師匠の追手風親方(元前頭大翔山)は「思い切って自分の力が出せればいい相撲はとれる」と太鼓判を押し、注目の改名については「大体決まっているが、変えるタイミングを失った。しばらくはこのままで」と本名の「遠藤」で三役、大関を目指していく。
安定した取り口に加えて四股の美しさが特長。高々と真っすぐに足を上げ、下ろしてからの構えもぴったり決まる。
「小さいころからうるさく言われ、こだわってきた。回数ではなく、ゆっくり、ていねいに。まあ癖みたいなもんです」と遠藤。幼いころは朝青龍にあこがれ、現在は現役時代の貴乃花(現親方)のDVDにかぶりつく。貴乃花も四股の美しさには定評があり「似ていると言われるとうれしい」と照れくさそうに話した。(竹尾和久)
この記事を印刷する