9月2日の欧州マーケットサマリー:株が8週ぶり大幅高
9月2日(ブルームバーグ):欧州の為替・株式・債券・商品相場は次の通り。(表はロンドン午後6時現在)
為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3194 1.3222 ドル/円 99.35 98.17 ユーロ/円 131.08 129.80 株 終値 前営業日比 変化率 ダウ欧州株600 302.94 +5.62 +1.9% 英FT100 6,506.19 +93.26 +1.5% 独DAX 8,243.87 +140.72 +1.7% 仏CAC40 4,006.01 +72.23 +1.8% 債券 直近利回り 前営業日比 独国債2年物 .26% +.02 独国債10年物 1.90% +.05 英国債10年物 2.85% +.07 商品 直近値 前営業日比 変化率 金 現物午後値決め 1,392.25 -2.50 -.18% 原油 北海ブレント 114.38 +.37 +.32%
◎欧州株:8週ぶり大幅高、中国の製造業が拡大-ボーダフォン高い
2日の欧州株式相場は8週間ぶりの大幅上昇となった。中国の製造業活動がエコノミスト予想を上回る拡大となったことが示され、相場の上昇要因となった。
英豪系のBHPビリトンとリオ・ティントが買われ、鉱山株指数が上昇した。スペインの銀行が銀行株指数 の上げを主導。英携帯電話サービスのボーダフォン・グループは2001年以来の高値を付けた。事情に詳しい関係者によると、同社が保有する米携帯合弁事業の持ち分45%を、合弁パートナーのベライゾン・コミュニケーションズが1300億ドルで買収することで合意に達した。
ストックス欧州600指数 は前週末比1.9%高の302.94で引けた。これは7月4日以来の大幅上昇。米金融市場はレーバーデーの祝日のため休場。
PFAペンション(コペンハーゲン)のシニアストラテジスト、ウィトルド・バーク氏は電子メールで、「中国の景気先行指数の上昇で短期的に懐疑的だった市場の見方が緩和された。株式の先行きにとって極めて重要な週を迎え、リスク意欲が回復した」と記した。
欧州中央銀行(ECB)は定例政策委員会を5日に開催する。ブルームバーグがまとめたエコノミスト調査によれば、55人全員が政策金利が過去最低の0.5%に据え置かれると見込んでいる。
中国国家統計局と中国物流購買連合会が発表した8月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.0と、7月の50.3から上昇。エコノミスト調査の中央値 は50.6だった。同指数は50が活動拡大・縮小の分かれ目。
2日の西欧市場ではギリシャを除く17カ国で主要株価指数が上昇した。
原題:European Stocks Rise on China ManufacturingData; Vodafone Gains(抜粋)
◎欧州債:ドイツ10年債下落、製造業の活動拡大で-スペイン債上昇
2日の欧州債市場ではドイツ10年債が約1週間ぶりの大幅下落となった。中国とユーロ圏で製造業 活動の拡大が示されたことを背景に、域内で最も安全とされるドイツ国債の需要が後退した。
フランス10年債利回り は10週間ぶりの高水準。オバマ米大統領がシリア攻撃の承認を議会に求める方針を表明し、軍事行動が先送りされたことも手掛かりとなった。オーストリアとベルギー、オランダの国債利回りも上昇。8月のユーロ圏製造業景気指数は速報値から上方修正された。一方、スペイン国債は値上がりした。米金融市場はレーバーデーの祝日のため休場。
RIAキャピタル・マーケッツのストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏(エディンバラ在勤)は「中国の製造業指数が強くてびっくりした」と指摘。「シリアに対する米主導の差し迫ったあるいは早期の軍事行動をめぐる懸念の緩和も相まって、安全性を求めて流入していた資金の逆流が始まりドイツ債は売られた」と説明した。
ロンドン時間午後4時22分現在、ドイツ10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上げ1.90%。これは先月22日以来の大幅上昇。同国債(表面利率1.5%、2023年5月償還)価格は0.415下げ96.45。2年債利回りは3bp上昇し0.26%。
中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日発表した8月の製造業購買担当者指数(PMI)は51.0と、1年4カ月ぶりの高水準。英HSBCホールディングスとマークイット・エコノミクスが発表した別のPMI指数は50.1と、7月の47.7から上昇。いずれの指数も50が活動拡大・縮小の分かれ目。
マークイットがこの日発表した8月のユーロ圏製造業景気指数(改定値)は51.4と、前月の50.3から改善し、11年6月以来の高水準となった。8月22日発表の速報値は51.3だった。
スペイン10年債の利回りは10bp下げ4.44%。同年限のイタリア国債利回りは5bp低下の4.36%。
英国債相場は下落し、10年債利回り は約2年ぶりの高水準となった。英製造業の活動に勢いがついたことが示され、安全を求める動きが後退した。
英10年債利回りは7bp上昇し2.85%。一時は2.87%と、2011年8月1日以来の最高に達した。同国債(表面利率2.25%、2023年9月償還)価格はこの日0.61下げ、94.85となった。
原題:German Bonds Drop on Manufacturing Data;Spanish Securities Rise(抜粋)Pound Reaches 2-Month High Versus Euro AfterFactory, Homes Data(抜粋)
更新日時: 2013/09/03 02:16 JST