独連邦債利回り上昇、シリア情勢や堅調な経済指標受け
[ロンドン 2日 ロイター] - 2日のユーロ圏金融・債券市場は、オバマ米大統領がシリアへの軍事介入に関する決断を先送りしたことを受け、ドイツ連邦債の利回りが上昇した。
マークイットが発表した8月のユーロ圏製造業購買担当者景気指数(PMI)改定値が2011年6月以来の高水準となったほか、HSBCが発表した8月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI、季節調整済み)改定値が7月から上昇、低リスクとされる国債への需要が減退し、株式や域内の高利回り債券が買われた。
オバマ氏は8月31日、シリアの化学兵器使用疑惑を受けた同国への軍事介入について、米議会の承認を求める考えを明らかにしている。
ドイツ10年債利回りは5ベーシスポイント(bp)上昇して1.90%。8月につけた1年半ぶり高水準の1.98%近辺に迫った。
連邦債先物は56ティック安の140.10で清算した。米国がレーバーデーのため薄商いだった。
市場では、5日の欧州中央銀行(ECB)理事会に注目が集まる。
ロイター調査によると、ECBは短期金利の上昇を抑制する新たな措置を講じないとの見方がトレーダーの間では大勢となっている。
米連邦準備理事会(FRB)が今月、金融緩和の縮小に踏み切るとの観測から、債券利回りは上昇している。6日発表の8月米雇用統計などの指標で、観測が裏付けられる可能性もある。
スペイン国債が域内周辺国の債券をアウトパフォーム、市場関係者によると5日に入札が行われる中長期債を除き、国内の購買需要が強かったという。
スペイン財務相は、5日の中長期債入札で30億─40億ユーロ(40億─53億ドル)の調達を目指していることを表明。政治不安が続くイタリアに代わる高利回り債券として需要が集まるとみられている。
スペイン10年債利回りは10bp低下して4.44%。イタリア10年債との利回り格差は前週末比で約半分の8bpにまで縮小した。
ポルトガル10年債利回りは7bp低下して6.76%。公務員の解雇を可能とする法律を憲法裁判所が認めず、緊縮策への不透明感から、先週末には急上昇していた。
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