中国：８月製造業ＰＭＩは１年４カ月ぶり高水準－予想上回る

　　９月２日（ブルームバーグ）：中国の製造業活動を示す指数は８月に、１年４カ月ぶりの高水準に上昇した。新規受注が急増、海外需要も回復した。中国経済は２四半期連続で鈍化した後、力強さを増している。

中国国家統計局と中国物流購買連合会が１日発表した８月の製造業購買担当者指数（ＰＭＩ）は51.0。ブルームバーグ・ニュースがまとめたアナリスト31人の予想中央値の50.6を上回り、７月の50.3から上昇した。同指数は50を超えると製造業活動の拡大を示す。

英ＨＳＢＣホールディングスとマークイット・エコノミクスが２日発表した８月のＨＳＢＣ製造業ＰＭＩ改定値は50.1と、８月22日発表された速報値と同じ。７月の47.7から上昇し、３年ぶりの大幅な上昇を記録、４月以降で初めて50を上回った。ブルームバーグがアナリスト13人を対象にまとめた調査の中央値では、８月の改定値は50.2と見込まれていた。

製造業の改善は、李克強首相の政策の効果が経済に表れ始めているとの市場の信頼感を押し上げる可能性がある。李首相は金融リスクの抑制に向けシャドーバンキング（影の銀行）対策を講じつつ成長支援を推し進めている。ＪＰモルガン・チェースは１日、ドイツ銀行やクレディ・スイス・グループに続き、中国国内総生産(ＧＤＰ)見通しを引き上げた。インフラや不動産の堅調さ、輸出の改善を理由に挙げた。

バンク・オブ・アメリカ（ＢＯＡ）の大中華圏経済責任者、陸挺氏（香港在勤）は「製造業の回復は主として内需によるものだが、新規輸出受注の急増が示すように海外需要も持ち直しつつある」と説明。「一部の新興国市場では混乱が見られるものの、中国の景気回復への市場の信頼感が強まることは確かだ」と指摘した。

原題：China Economy Strengthens as Factory Gauge at 16-MonthHigh (1)（抜粋）

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更新日時: 2013/09/02 11:54 JST