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泥沼化「現代自」争議から透ける“ふっかけ”の韓国人気質のニュース本文

09/02 10:58更新

 【経済裏読み】
 韓国の自動車最大手、現代自動車の労働組合と経営者側の対立が泥沼化している。賃金交渉が決裂し、労組側は8月20日から複数回にわたって時限ストライキを実施したが、それでも合意には至らず、追加ストを決行。交渉が難航しているのは労組側の要求額が高すぎるためで、ストなどによる年間損失額は過去最悪という。こうした強硬姿勢は現代自労組特有の話ではなく、「まず相手にふっかける。これが韓国人の気質だ」と指摘する関係者は少なくない。
 ■ごねた者勝ちの「ふっかけ気質」
 「泣く子はもちをひとつよけいにもらえる。韓国にはそんなことわざがあり、今回の現代自の労使交渉も同じでしょう」。著書「悪韓論」で知られるジャーナリストの室谷克実氏は、こう指摘する。
 その意味は「ごねた者勝ち」「大きな声を出せば優遇される」。室谷氏は「韓国人は子供のときから自らの主張をはっきりと述べ、それを貫徹するように育てられてきている」と説明する。しかも、その主張が間違っていても、理不尽であっても「何らかの弁明、言い訳をしながら自らの正当性を主張する」という。
 もちろん、すべての韓国人にあてはまるというわけではないが、それでも「国民性として、そういう気質はある」(関係者)。
 ただ、ふっかけても、それが度を過ぎて交渉が暗礁に乗り上げれば、ふっかけた本人の状況も危うくするということを、韓国人は気づかないのだろうか。
 ■無謀な要求に、労使の溝深く
 現代自の賃金交渉で、労組は昨年の最終利益の30%を成果給として要求。さらに通常賃金の800%の賞与金と61歳定年保障なども求めており、すべの要求を認めれば、支払いは組合員1人あたり最大1億ウォン(約870万円)にのぼるという。
 あまりにも無謀な要求だったこともあり、交渉は決裂。朝鮮日報(電子版)によると、組合側は8月20、21日に1日2時間ずつ、23日と26日に4時間ずつの時限ストを実施した。それでも賃金交渉案件で労使の溝は深く、28日に再び時限ストに入るなど、妥協点は見いだせていない。
 「要求額の大きさも驚きだが、組合ならば1日のうち2時間でも、4時間でも自動車・自動車部品工場の製造ラインが止まれば、どういうことになるか分かっていると思うが…」
 日本の自動車大手の関係者は首をかしげた上で、こう続けた。
 「企業を発展させる上で経営側と組合側の『健全な対立』は必要だ。しかしグローバル競争が最も激しい自動車業界で、現代自労組のやり方は企業を疲弊させ、競争力を弱めるだけ。組合員自らが自分の首を絞めているのに近い」
 ■現代自のストは「OINK」
 日本人には理解しがたい現代自労組の無謀な要求こそ、韓国人の気質を表しており、まさに室谷氏が欧米の国際金融機関の造語として紹介している「OINK」(オンリー・イン・コリアの略=韓国でしかあり得ないこと)である。
 韓国経済は、財閥系企業によるピラミッド構造で成り立っており、その筆頭がデジタル家電業界の頂点に立つサムスン電子であり、自動車業界では現代自動車だ。室谷氏は「国としてエリートを育てたいのでしょうね。財閥系企業はすべて特恵的な金融支援で成長している」と指摘する。
 財閥系10社の合計売上高がGDP(国内総生産)の75%以上を占めるという、歪(いびつ)な状況が「そもそもの韓国人気質を先鋭化させている」(関係者)。つまり、現代自社員という韓国でもトップクラスの企業に勤めているエリート意識に、幼少時から自然と身についた「泣く子はもちをひとつよけいにもらえる」という気質が合わさり、自らの身の丈を越えて、労組の行動をより強硬にさせているのかもしれない。
 ■ストによる損失額は過去最悪
 朝鮮日報によると、現代自は労組による今回の時限ストと今春に約3カ月続いた週末特別勤務の拒否により、損失額は総額2兆ウォン(約1770億円)を超え、過去最悪になったと発表した、という。
 室谷氏は「この現代自の労使交渉の行方には注目している。どこまで労組が過激化するのか」と話す。エリート意識と、韓国人気質を併せ持つ今回の労使対立の行方は、韓国経済の“未来”でもある。
 インターネットには「泣く子はもちをひとつよけいにもらえる」という韓国のことわざに対し、こんな反応が少なくない。
 「もちは1つ余計にもらえるかもしれないが、確実に好意は失われる」(島田耕)