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汚染水漏れ 見回り態勢強化
9月2日 19時37分

汚染水漏れ 見回り態勢強化
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東京電力福島第一原子力発電所で汚染水をためるタンクから水漏れが相次ぎ、極めて高い放射線量が計測されている問題で、東京電力は2日からパトロールの人数を90人に増やし、これまでの倍の1日4回、見回るよう態勢を強化しました。
今後も水漏れが見つかる可能性があり、海への流出がないか厳重な監視が求められます。

福島第一原発では先月19日、4号機の山側にあるH4と呼ばれるエリアにあるタンクの1つから汚染水が漏れているのが分かったのに続いて、先月31日から今月1日にかけての点検で、別のH3やH5のエリアにあるタンクでも極めて高い放射線量が計測され、水漏れが相次いで見つかっています。
このうち先月31日、H3エリアのタンクで計測された最も高い1時間当たり1800ミリシーベルトという放射線量は、ベータ線と呼ばれる放射線によるものがほとんどで、防護服などで遮蔽することができますが、直接、皮膚に触れると重い熱傷を引き起こすほか、目の場合は白内障などの障害につながるおそれがあります。
国の規則では、作業時の目の水晶体の被ばく限度は年間150ミリシーベルトと定められていて、1800ミリシーベルトはこの限度に5分で達する極めて高い値です。
今回、水漏れが見つかったタンクは、いずれも溶接をしていない同じタイプのタンクで、今後も水漏れが起きる可能性があります。
このため東京電力は、2日からパトロールの要員を当初の10人から90人に増やし、これらのおよそ300のタンクについて、それぞれこれまでの倍の1日4回、見回るよう態勢を強化しました。
このうち2回は放射線の測定器で調べ、高い放射線量が計測された場合、タンクに近づいて詳しく調べるとしています。
監視を強化することで今後も水漏れが新たに見つかる可能性があり、東京電力には、作業員の安全確保と共に海への流出がないか厳重な監視が求められます。

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