【個別銘柄】ノンバンク急騰、ミズノが安い、カルビーや第一三共上昇
9月2日(ブルームバーグ):きょうの日本株市場で、株価変動材料の出た銘柄の終値は以下の通り。
ノンバンクとカード会社:アコム (8572)が前週末比14%高の2795円、アイフル (8515)が18%高の963円、ポケットカード (8519)が5.6%高の768円、ジャックス (8584)が3.5%高の441円など。ノンバンクの個人ローンが回復し、消費者金融による2013年度の融資残高は8年ぶりにプラスになる見通し、と2日付の日本経済新聞朝刊が報じた。また、4-6月のクレジットカード取扱高も四半期では過去最高を記録し、カード利用の伸びに合わせてキャッシングも増えているという。
不動産:三菱地所 (8802)が3.3%高の2644円、三井不動産 (8801)が2.6%高の3185円、東急不動産 (8815)が5.4%高の963円。。クレディ・スイス証券は8月30日付のリポートで、消費税増税決定後に株価はいったん下落する可能性があるが、オフィス賃料の上昇で14年後半までは不動産株の上昇シナリオは継続すると指摘。セクター判断の「オーバーウエート」を継続した。
カルビー (2229):3.2%高の9900円。9月30日時点の株主を対象に保有する普通株式1株を4株に分割する、と30日に発表した。最低投資金額の引き下げによる新規投資家層の流入と売買の活発化が期待された。
ミズノ (8022):6.2%安の564円。SMBC日興証券は30日付で目標株価を490円から380円に引き下げ、投資判断「アンダーパフォーム」を継続した。仕入れコストの削減効果が従来想定を下回る見通しで、日本・欧米など先進国でゴルフ用品を中心に販売は低調に推移していると指摘。16年3月期までの業績予想を下方修正した。
大塚ホールディングス (4578):2.4%安の2973円。シティグループ証券は30日付で投資判断を「買い」から「中立」に、目標株価を4100円から3200円に下げた。米食品医薬品局(FDA)が低ナトリウム血症治療薬「サムスカ」の常染色体優性多発性嚢胞腎への適応拡大を承認しなかったことはネガティブと指摘。腎疾患の試験は長期間のため、承認は3年遅れて17年になると予想した。
ダイセキ (9793):2.9%高の1753円。メリルリンチ日本証券は30日付で目標株価を1400円から2100円に引き上げ、投資判断「買い」を継続した。マクロ経済の回復に伴い産業廃棄物処理事業の回復が続くと指摘。同事業の成長に加え、震災後の復興需要に伴う汚染土壌処理事業の伸びや市場コンセンサスを上回る利益成長を評価する、との見方を示した。
オリエントコーポレーション (8585):12%高の260円。10月1日付で単元株式数を500株から100株に変更すると30日に発表した。最低投資金額の引き下げによる売買の活発化などが期待された。
第一三共 (4568):3.3%高の1746円。創製した抗血栓薬「エドキサバン」について、静脈血栓塞栓症での治療や再発抑制で有効性を示した、と1日に発表した。野村証券は2日付のリポートで、ポジティブな結果と評価。販売パートナーの決定などがあれば、売り上げをさらに伸ばすことも可能、との見方を示した。
タムロン (7740):2.7%高の1955円。2015年までに最大で60億円を投じてベトナム工場を増強し、デジタル一眼レフカメラの交換用レンズの生産設備を導入する、と1日付の日経新聞朝刊が報じた。一眼レフカメラの世界的な需要拡大に対応するという。
山九 (9065):5.4%安の296円。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は30日付で目標株価を480円から400円に引き下げた。4-6月期で想定以上に悪化した機工事業のマージンを慎重に見ると指摘し、14年3月期連結営業利益予想を従来の195億円から会社計画(188億円)を下回る148億円に減額修正した。
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更新日時: 2013/09/02 15:20 JST