東京電力と日本原子力発電が出資するリサイクル燃料貯蔵(RFS)が青森県むつ市に建設していた使用済み核燃料中間貯蔵施設の貯蔵建屋の建設工事がほぼ完了し、26日、報道陣に公開された。最終的な点検を経て、29日に完成する。
今月6〜8日に建屋本体の構造や外観、材料に関する国の検査があり、合格した。貯蔵区域には燃料貯蔵容器(金属キャスク)12基を置く区画が24あり、計288基(核燃料約3000トン)を収容できる。
金属キャスクを受け入れるエリアには、搬入されたキャスクを置く架台8基などを設置。天井にはキャスクをつり上げるクレーンを据え付けた。
原子力規制委員会は12月に施行する核燃料サイクル施設の新規制基準に適合しない限り、操業開始に必要な最終段階の使用前検査を実施しない意向。これを受け、RFSはことし10月に予定していた操業開始を延期する方針を表明している。
同社の担当者は「新基準施行後、速やかに安全審査を申請できるよう準備を進めたい」と語った。