右肩の痛みに耐え必死に戦った野村

　全日本実業柔道個人選手権大会（８月３１日、兵庫）に６０キロ級で五輪３連覇の野村忠宏（３８＝ミキハウス）が出場。３位に終わったが、現役続行を宣言した。

　４回戦までオール一本勝ちした野村は、準決勝で一本負け。それでも４強入りで１１月の講道館杯への切符をもぎ取ったとあって「周りからは引退という言葉も聞くが、非常識に挑戦したい」ときっぱり。

　リオで行われた世界選手権の６０キロ級では高藤直寿（２０＝東海大）が金メダルを獲得。自分よりもはるかに若い選手が台頭している。若いころは才能だけで戦った希代の天才柔道家。

　３８歳となった現在は「とことん柔道を追求していきたい」と執念で畳に上がり続ける覚悟だ。