2012-09-19 12:09:08
本がすき ~オリンピックの身代金~
テーマ:*本がすきオリンピックの身代金/奥田 英朗
昭和39年夏 東京オリンピックが舞台の物語
オリンピックを目前に 華やかに沸きかえる首都東京
急ピッチですすめられる競技場の建設
しかし その影で犠牲になったのは
社会的に身分の低い貧しい者たちだった・・・
ブルジョワジー(資本家)とプロレタリアート(労働者)の残酷なまでの関係と
プロレタリアートの悲痛な心の叫びを 痛いほど繊細に描いた作品
貧しい者たちが報われる日は 永遠に訪れないのか・・・?
彼らのあらがいなど
まるで存在さえしなかったかのように幕を閉じるこの物語に
豊かになったようで 影に隠された問題は当時となんら変わりない
現代社会との共通点を 感じずにはいられませんでした
職場の女性(40代後半の方)に この本を紹介したところ
『 若いのに こんな本(こういう内容の本)を良いと思えるってすごいですね 』
と 言われました
でも この小説が心に響くかどうかというのは
『 若いか年齢を重ねたか 』 ではなく 『 裕福かそうでないか 』 の違いなんじゃないかな・・・
『 生きた時間 分の 苦労した量 』 その差なんじゃないかな・・・
そんな少しだけいじわるな思いが 心に浮かんでしまったわたしです><
オリンピックの身代金は わたしが1番好きな小説です
興味のある方は ぜひ読んでみてください☆
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