【ベネチア1日】第70回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されている宮崎駿監督(72)の5年ぶりの監督作「風立ちぬ」(公開中)の公式会見が行われた。壇上でスタジオジブリの星野康二社長(57)は、今回の作品をもって宮崎監督が引退することを発表。日本のみならず、世界中で名前を知られる“巨匠”の突然のリタイア宣言に、各国から集まった映画関係者には衝撃が走った。
声優陣の中で、ただ一人ベネチア入りしたヒロイン・菜穂子役の女優・瀧本美織(21)も、宮崎監督の引退発表に驚きを隠せなかった。「まだまだお元気ですし、(作品が)続いていくと思っていたので、ビックリしました」と寂しげに話した。
4月のアフレコの際には、それほど会話は交わさなかったが「言葉じゃないし、感情は表に出さなくても内面からの熱いものが伝わってきましたね」。監督と女優、立場は異なるが「作品への愛情の強さを教えてもらった」という。
ベネチアはもちろん、ヨーロッパに来るのも初めて。「以前から『旅行でも何でもいいから、イタリアに行きたい!』と言ってたら、映画祭という形で実現した。映画の経験が少ないので、本当に運がいいですね」と笑み。宮崎監督が最後に与えてくれた“プレゼント”を満喫するつもりだ。
[2013/9/2-06:00 スポーツ報知]