アサド政権寄りのクルド民兵「民主統一党」(PYD)のサレハ・ムスリム代表が、この時期に化学兵器を使うほど「アサド大統領はそれほど愚かではない」と発言。
化学兵器攻撃は大統領の実弟マーヘル・アサド指揮下の第4師団が行ったとのイスラエル筋情報が事実なら、大統領が唯一コントロールできない人物であるマーヘルが暴走した可能性もあります(あくまで推測の推測です)。
マーヘルは昔から粗暴で分別のない人物で有名でしたが、テロで重傷を負ったらしく、無分別に拍車がかかっている可能性があります。
- 2013/08/29(木) 10:23:47|
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このブログのコメント欄を拝見していると、シリア政府軍の化学兵器使用に懐疑的な人が多いようですね。
「インテリジェンス」とは違うかもしれませんが、私は政府高官の立場になって考えると、それほど不思議ではないような気がします。
昨年は、ダマスカスで政府庁舎(国民安全保障会議)のビルで爆弾テロがあり、大統領の義兄シャウカト将軍をはじめ、国防相などが暗殺されました。当事者にとって反政府軍との戦争は、まさに命がけの戦いなのでしょう。
事態打開のために、化学兵器でも何でも使うことに、それほどのためらいがあるでしょうか?
何故、今なのか? についてはわかりませんが、「一刻も早くテロリストどもを黙らせ、争乱を納めないと外国勢力につけ込まれる」というのも理由にはなると思います。
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- 2013/08/29(木) 18:35:44 |
- sin #-
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イギリス議会は良識的判断を下した様ですね。アメリカ国民も空爆を支持する人少少数ですが、ヘイデン報道官は報道官はまた「オバマ米大統領は、何が米国にとって最大の利益なのかという点を踏まえて決断を下す。大統領は、米国にとって中核的な利益がかかっていると認識しており、化学兵器使用に関する国際的な規範に違反する諸国は、その責任を負うべきだと考えている」と述べたそうです。(ロイター)・・・あまりに露骨な発言で反吐が出そうです。
イラク戦争のきかっけの一つに、少女が政府軍に殺された友達の話を涙ながらに訴えた映像がありますが、後にクエート大使の娘がTVセットの中で撮影した事が明らかになっています。こんな事がバレても「テヘ、ペロ」で済ませて来たアメリカですが、さすがにイギリス議会も国民も、そう何度も騙されてはいないという事でしょう。そしてアメリカ国民も同様で、今回のシリア情勢には不信を抱いています。
ネットの時代では、マスメディアの報道は疑いの目を持って見られています。シリアのガス散布の犯人が誰であれ、メディアや米国政府がムキになればなる程、市民はその裏を疑います。イラク戦争以降、或いは、911以降、人々とメディアの間の関係は徐々に変質しています。
私にはガスの使用者が誰がは知る術はありませんが、世界の多くの人々は「陰謀論」をバカにしながらも、実は「陰謀論」が大好きです。オバマはそういった目に見えないバイアスとも対決する必要があり、不用意な空爆はオバマ政権の命取りになる事に気づくべきでしょう。(彼の消極姿勢は、彼が賢い事を裏付けていますが・・)
ダウ平均が適当に調整(ガス抜き)され、米国10年債金利が少し低下すれば、今回の空爆は回避されるのではないでしょうか?
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- 2013/08/30(金) 12:06:36 |
- 人力 #-
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世論が逆転しつつあるなか、黒井氏も28日のbloombergの記事微妙に修正を始めたように見受けられます。というか、ほとんどbloombergのパクリ記事。
どちらがどうとは申しませんが、田中宇氏の28日の記事、ならびに6月にアップされたYoutube動画を客観的、かつ中立的に見てみることをお勧めします。どちらが論理的に間違っていないか、わかるはずです。
http://www.tanakanews.com/130828syria.htm
http://www.youtube.com/watch?v=d1e_zfy9h_Q
http://www.youtube.com/watch?v=v4mo4ut-ijU
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- 2013/08/31(土) 10:32:50 |
- 偽装捜査員 #-
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脱字修正
〜bloombergの記事の影響を受けて、微妙に〜
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- 2013/08/31(土) 10:35:26 |
- 偽装捜査員 #-
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黒井氏は中東情勢やテロ組織に造詣が深いようだが、その情報源はモサドかCIAか。大方、バックパッカー時代に工作員としてスカウトされたのだろう。ポダムのコードネームを持つCIA工作員正力松太郎の例を見るまでもなく、メディアを支配するためジャーナリストを工作員として利用するのは彼らの常套手段だ。
黒井氏が反政府勢力の肩を持つのは、彼らの勝利が自分の利益になるからだろう。自分の利益のために行動することは非難しない。人は誰でもそうだからだ。
しかし、「悲劇を終わらせるためにアサドを倒せ」とは己の真意を糊塗し、読者を惑わす欺瞞に過ぎない。
偽善者の仮面を脱ぎ、自らの立場と真意を明らかにして、記事を書け。そうすれば、少しはその信ぴょう性も高まるというものだ。
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- 2013/08/31(土) 15:10:20 |
- 奥の闇 #-
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アサド政府軍が兵器、兵力で優位であるので化学兵器を使用するまでもない、という論拠はありますが、兵員の質や装備で勝る側が(BC兵器含め)それらの装備を使う、というのは当たり前の話だと私には思われるんですよね。我が方の損害を可能な限り低くしたいという意図を政府軍側が持ちえることを無視した議論に感じられます(持てるリソースを活かさずに「ピュロスの勝利」を招来するようなことになったら、軍司令官も詰め腹を切らされる立場になるでしょうし)。古い例では、日中戦争時に日本軍が毒ガスを使用した事例なんかありますね。
素人考えですが、BC兵器を使用して戦争を優位に進めるには、敵がBC兵器に対処する能力を持たず、なおかつ自軍は自分の持つBC兵器に対する対策が可能である、という2点が肝要だと考えられます。そして、BC兵器をコントロールするには、兵士の防護装備と、装備や汚染地域の除染ができる除染装備(とそれを操作できる要員)が必要なはずです。これら装備を調達し、維持するという面に関していえば、アサド政府軍側が反政府側に対し圧倒的優位に立っていると考えざるを得ません。さらに、BC兵器は反政府側にとって厄介な重装備(野砲、戦車、装甲車など)を直接破壊する能力はない、と言う点(除染すればまた使えるのでしょうが、反政府勢力が広く使用する仕掛け爆弾、対戦車ロケットであれば修理不能な程度にこれらを破壊することも可能)でも、反政府側が使用することのメリットが薄いと考えざるを得ません。
火力や装備で劣勢に立たされている反政府勢力が、これまで政府軍に捕捉・殲滅されなかったのは、結局のところシリア国内に反政府勢力に協力しうる地盤が広範に存在していた、と結論付けるしかないと思います。今現在では非シリア人組織の存在感が大きくなっているのは認めますが、内戦が勃発し、これらの組織の流入が拡大するまでの経緯も無視できない流れではないでしょうか。
非シリア人組織に対する今の自分の見解ですが、反政府勢力は一般的な正規軍のように強力な中央集権的機構ではなく、(恐らくは大規模な指揮系統を構築する通信設備の欠如と、機動性や秘匿性確保のため)小規模の独立した組織がそれぞれ独自の判断で活動しているように見受けられます。そういった傾向ゆえ、非シリア人は入国しても「自由シリア軍」の指揮下に入らず、元々の繋がり単位や、コネのある仲間同士で纏まって行動しているケースが多いのではないでしょうかと考えています。現地に入った人間が、偶々最初に接触したのがそういう組織だとすると、反政府勢力のかなりの部分が外国人なのだと感じる、というのは有り得ると思います。
内戦がアサド政権崩壊で終結した場合には「民主勢力」は自由シリア軍のもとに糾合する可能性も高いかなとは思っていますが、イスラーム主義勢力やクルド人勢力などは、それに反発し武装闘争を継続しそうに思われます。黒井さんが他のエントリで仰ってましたが、私もイスラーム原理主義勢力がシリア新政府を樹立する可能性は低いと感じますし、またそうなったとしても国内の広範な支持は得られないでしょう(それが新政府による苛烈な弾圧を招来するかもしれないとも危惧しますが)。バアス党政権が長期にわたったせいもあって、大部分のシリア人は、イスラームを生活道徳として尊重してはいるものの、シャリーアの厳格な運用はかえって窮屈だと感じるのではと私は愚考します(それでも、私個人としては、イスラーム主義政党などの形でイスラーム主義者にも政治に参与できる枠組みの必要性は感じますが)。
要領を得ず長文となってしまい恐縮至極ですが、黒井さんが「自由シリア軍の現状」エントリにおいて、このブログで今のシリア内戦問題に関心を持って考察したよ、というレスポンスを喜ばれている(単純に自分の見解を開陳したいという俗な気持ちも無いわけではないですが)ようなので、本コメントを投稿した次第です。
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- 2013/08/31(土) 23:16:00 |
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