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阪神、藤浪勝利次戦は1勝9敗

8回裏阪神2死一、二塁、空振り三振に倒れる新井貴(撮影・清水貴仁)
8回裏阪神2死一、二塁、空振り三振に倒れる新井貴(撮影・清水貴仁)

<阪神1-2広島>◇1日◇甲子園

 せっかくの勢いも、これじゃ続かない。福留が2度目の離脱を強いられた日に、虎の看板打者が振るわず広島に1点差で競り負けた。マット・マートン外野手(31)、鳥谷敬内野手(32)、新井貴浩内野手(36)の主軸がことごとく好機で凡退。ルーキー藤浪が白星を手にした次戦に1勝9敗とナミに乗れない。巨人の優勝マジックは19に減り、不快指数だけが高くなる。

 雨上がりの夜空も真っ暗だった。スタンドでは、夏休み最後の日だった少年少女がため息だ。阪神は、新学期へ発車できないモヤモヤな負けっぷり。好機に出た「1本」は3回の上本だけ。頼みの新生クリーンアップに適時打が出ず今季50敗目となった。甲子園3連戦で、わずか3得点。電車道で持っていけない展開に、虎将も首をひねった。

 和田監督 押してはいるけど、押し切れない。特に得点圏での好機に腹が決まってない。ストライクを見逃して、ボールを振っての繰り返しだな。

 3回は「4番鳥谷」だった。同点にして、なおも2死二塁。広島今井の内角高め直球に平凡な一ゴロに倒れた。5回は2死からつくった二、三塁で「3番マートン」。相手がけん制暴投した直後の初球に手を出した。シュートに押された打球は遊撃正面。勝ち越し機を逃し、直後に失点した。

 見せ場は8回だった。マートン、鳥谷の連打で1死一、二塁。大きな拍手で迎えられた「5番新井貴」は、ボール球の外角スライダーを振って3球三振に終わった。「自分自身、修正する必要がある」。3割を超える得点圏打率を残す主軸も、唇をかんだ。

 和田監督 打開していかないといけないのに、何か(巨人戦を)引きずっている野球をしている。絶対にズルズルいってはいけないのに。

 指揮官は敵地で3連敗した「Gショック」を挙げたが、嫌なデータがある。前日8月31日は新人藤浪の10勝目。指揮官は「悪い流れを断ち切って」と話していた。甲子園負けなしの黄金右腕の勝利から一転、翌日に覇気のない展開。これで藤浪が勝った次の試合は1勝9敗、甲子園では4戦全敗となった。燃え尽きることはないが、「藤浪シンドローム」が起きている。

 和田監督 何回も言うけど好球必打。積極性が足りなくなってきている。もう少したつとそのへん(CS)も考えるけど、今は現状を打破する、そんな危機感があります。

 これで甲子園での広島戦は負け越しが決まった。順当にいけば、CS第1ステージでも地元に広島を迎える可能性がある。ペナントレースも残り1カ月。休んでいる暇はない。今こそ昨季5位だった屈辱を再確認する時。挑戦者の姿勢こそが、ポストシーズンへつながっていく。【近間康隆】

 ▼藤浪が勝利投手となった次の試合で、阪神は1勝9敗。甲子園に限れば4戦4敗だ。全9敗中、過半数の5試合が1点差。今季チームは1点差試合で20勝16敗の勝率5割5分6厘とセ・リーグ2位の高勝率(1位巨人19勝13敗、5割9分4厘)だが、黄金ルーキーに白星を贈った次戦で息切れが続く。この10戦で被本塁打は15本で、1試合平均1・5本。他の試合では1試合平均0・66本(105試合で69本)と、投手陣も粘りを欠く。また藤浪が先発登板した試合の次の試合でチームは6勝12敗。

 [2013年9月2日10時49分 紙面から]

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