試合前には打撃練習をした福留だったが…。チームにとっても痛い離脱だ【拡大】
打てない…。日曜日だというのに空席が目立ったスタンドが、余計に寂しい。もちろん、白旗を上げるつもりはないが、雲の上にかすむ巨人より、現実的な標的はCSのはず。圏内にいる3位の広島に、屈辱の2カード連続負け越し。和田監督も嘆き節だ。
「押してはいるが、押し切れない。特に得点圏、チャンスのときに腹が決まっていないというかね。ストライクを見逃して、ボールを振らされてという繰り返し」
2日は51回目の誕生日。50歳最後の日を白星で飾れなかった。五回二死二、三塁でマートンが遊ゴロ。八回二死二、三塁では、今成が空振り三振に。結局、得点は上本のタイムリーによる三回の1点のみ。長期ロードから甲子園に帰ってきて、響くのは虎党の悲鳴ばかり。3試合で計3点では、明るいはずもない。
指揮官は「ちょっと(巨人戦を)引きずっている野球になってしまっている。このまま絶対ズルズルといってはいけないし、区切りをつけないと」。8月27日からのG戦3連敗のショックがあると分析したが、追い打ちをかけるような事態にも見舞われた。
この日、福留が左ふくらはぎ痛で登録を抹消された。試合前には室内で打撃練習にも参加したが、虎将は「走ることができない。どうやれば早くスタメンに戻れるかということを考えてのこと」と説明。だが、症状が軽視できないことは、続けた歯切れの悪い言葉が語る。
「最短の10日? それは来てほしいが、箇所が箇所だけにね…」
左ひざ手術からの1軍復帰後、8月28日の巨人戦(東京D)に同点本塁打を放ったが、このあと左ふくらはぎの張りで途中交代。翌29日から3試合連続で先発を外れた(30日は代打出場)。それでも痛みは引かなかった。