写真特集:三陸鉄道 津波逃れた奇跡の車両がラッピング車両として再出発
2013年04月04日
第三セクターの三陸鉄道(本社・岩手県宮古市)は、東日本大震災発生時の津波から逃れた「奇跡の車両」として知られる36−105号車をラッピング車両「キット、ずっと2号」として再出発させる。早ければ6日にも震災以来2年ぶりに乗客を乗せて走行する。
「キット、ずっと2号」は2012年に北リアス線の陸中野田ー田野畑間の再開を記念して走った「キット、ずっと号」に続く第2弾で、ネスレ日本などが行っている「キット、ずっとプロジェクト」の一環。36−105号は震災発生時、南リアス線=盛(さかり)−釜石間36.6キロ=の吉浜ー唐丹間の鍬台トンネル内で停止したことで、車両や乗客らは津波から逃れた。同線では、車両3両が津波で使用不能となり、36−105号は「奇跡の車両」と呼ばれた。
3日に岩手県大船渡市の盛ー吉浜間(21.6キロ)で2年ぶりに運行を再開されたことを記念し、今回もサクラをイメージしたラッピングが施された。また、再開の起点となる吉浜駅の駅舎も田野畑駅を手がけた美術作家の三田村光土里がサクラ・アートでラッピングし、女優の川上麻衣子さんがデザインを担当した歩道橋とともに、ピンク色で明るく華やかに彩られている。また、吉浜駅では再開を記念し3日からタレントの志村けんさんが非常勤駅長に就任している。
「キット、ずっと2号」は週末を中心に不定期で運行の予定。【米田堅持】