◇安倍首相はアメリカに同調した。これでいいのか。

2011年から始まったシリア内戦。ロシアはシリア政府に援助し、アメリカは反政府組織を援助してきた。
アメリカにとって政府軍は敵、ロシアにとっては反政府組織が敵なのであろうか。
シリアでは同じ国民が武器を持って対峙し、殺し合って久しい。
今回は、シリア政府軍が毒ガス兵器を使用したとのことで、アメリカは「攻撃はやむを得ない」と強調している。
報道によると、近日中にアメリカはシリア攻撃に踏み切る構えだ。
このことにフランスは同意しているが、イギリスは同意していないようだ。
イタリアは、シリアへの軍事介入はさらなる紛争拡大に発展する危険性があると警告、攻撃に反対する考えを表明し、外交による解決を訴えている。
しかし、イスラエルは、1000トンもの毒ガス兵器を所有するシリアに強い危機感をもっており、国防の上からもシリア政府の弱体化を狙っている。
アメリカも自国の安全保障上、毒ガスは破壊しておきたい。
「(政府が)化学兵器の管理ができなくなり、テロリスト集団に結びつけば、米国に向けられる可能性もある」(オバマ発言)とその危機感を吐露している。
それにしても、何と不可解な運びだろう。
千発以上の核兵器を所有しているアメリカが、「化学兵器は無差別殺人兵器だから許されない。だから攻撃する」と言っていること‥
世界の国々は、このことに同意できるのだろうか?
過去、アフガン戦争、イラク戦争を支持した日本政府はどうか。
「今回、日本政府はアメリカを支持するのだろうか‥」
注目していたが、昨日、やはり、安倍首相は米国の支持を表明した。
言葉だけではない。米国に資金援助を開始するとのこと。
尖閣の問題もあって日米同盟を強化しなければいけないことは分かる。
しかし、この判断は正しいのだろうか。
国連の意見がバラバラの状態でアメリカは戦争に踏み切るのか。
何とも息の詰まるような時代の動きだ。
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