「男を見せる」と誓った大毅(左)。右はゲレロ=香川県高松市内のホテルで(竹下陽二撮影)
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IBF世界スーパーフライ級王座決定戦の調印式が1日、高松市内で行われた。減量に苦しむ同級3位の亀田大毅(24)はピリピリムードを漂わせながらも、自らの2階級制覇と3兄弟同時世界王者が懸かる一戦に「勝って男になる」と悲壮な決意を見せた。
けんもほろろだ。「絶食は続いているのか」の質問に、サングラスの大毅は「それは言えん!」と一喝した。
8月28日夜から絶食を開始。その時点でスーパーフライ級のリミット52・1キロに4キロオーバーだった。以来、野菜を少し口にするくらいで、ほぼ絶食状態。水分もろくに取れず、氷をなめるぐらい。「リミットまであと何百グラムぐらい…だといいけどなあ」と消え入りそうな声でポツリ。
フライ級時代も極限の減量を経験したが、トレーニングで体も大きくなり、1階級上のスーパーフライ級でもリミットクリアが苦しくなっている。おまけにIBFでは、選手の体調管理と公平を保つため、試合当日も計量があり、4・5キロオーバーした場合は失格になる。試合当日まで体重管理するのはストレスになる。
今回の試合は自身の2階級制覇と3兄弟同時世界王者が懸かるが「男やったら、ここは何が何でも勝たないといけない。男を見せる」と大毅。快挙の前に減量という敵をKOするしかない。 (竹下陽二)
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