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公衆無線LAN 災害時、他社でも接続 携帯3社

スタッフの説明を受け、スマートフォンで災害用SSIDを使ったWi−Fi接続を体験する参加者=シープラザ釜石

 災害時に、契約している通信会社の公衆無線LAN(構内情報通信網)「Wi−Fi(ワイファイ)」に接続できない場合を想定し、共通の無線LANを無料開放する実証実験が1日、岩手県釜石市と仙台市であった。

 Wi−Fiは通常時、契約している通信会社のネットワークしか使えず、接続にはIDが必要。災害時に基地局が被災するなどして接続できない場合、「災害用統一SSID」を使用し、他社のWi−Fiに無料でつながるようにする。
 実験は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイルなどでつくる「無線LANビジネス推進連絡会」が主催した。携帯3社が共通で利用する「災害用統一SSID」を使った合同実験は初めて。
 釜石市では、市が基地局を設置する観光施設「シープラザ釜石」を会場に午後1〜3時まで実施。Wi−Fi機能が付いたスマートフォン(多機能携帯電話)やタブレット端末を持っている市民に、災害用統一SSIDを使って契約社以外のネットワークへの接続を体験してもらった。
 Wi−Fi設備があるコンビニエンスストア「ローソン」でも釜石市の1店舗、仙台市青葉区の38店舗で実施した。
 Wi−Fiは災害時に携帯電話回線が混雑している場合でも、インターネットに接続できるほか、通話サービスもあり、安否確認や情報収集の代替手段として活用が期待されている。
 推進連絡会長のNTTブロードバンドプラットフォームの小林忠男社長は「各社共通で無線LANを使えば災害時に役立つほか、基地局の効率的な設置も可能になる。実験参加者のアンケートを基に、実用化に向け操作方法や周知の在り方を検討したい」と話した。


2013年09月02日月曜日


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