アジア・太平洋株式サマリー:ハンセン指数上昇、中・印株も高い
8月30日(ブルームバーグ):アジア・オセアニア各株式市場の動きは以下の通り。
【香港株式市況】
香港株式市場では、ハンセン指数が上昇。月間の下げ幅は縮小した。米国の景気拡大や、シリアへの軍事行動観測の後退が支援材料となった。
売り上げの半分を米国で稼ぐソファメーカーの敏華(1999 HK)は5.5%高。4-6月(第2四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値は市場予想を上回った。国内2位の保険会社、中国平安保険(2318HK)は増益決算を受けて0.9%高。
原油相場下落を嫌気し、アジア最大の製油会社、中国石油化工(SINOPEC、386 HK)は1.8%安となった。
ハンセン指数 は前日比26.59ポイント(0.1%)高の21731.37で終了。週間では0.6%下落、月間では0.7%安となった。ハンセン中国企業株(H株 )指数は前日比0.3%下げ9825.21。
第一上海証券のストラテジスト、ライナス・イップ氏(香港在勤)は「市場には引き続き不透明感があり、30日には利益確定の売りも出ていたと思う」と語った。
【中国株式市況】
中国株式相場 は週間ベースで5カ月ぶりの大幅高となった。政府が上海以外の市にも自由貿易区設置を認めるとの観測に加え、中国遠洋運輸集団 (601919 CH)の赤字縮小を受けて海洋関連株が買われた。
天津港 (600717 CH)と蕪湖港儲運(600575 CH)が値幅制限いっぱいの10%高、国内最大の船舶会社である中国遠洋運輸集団(601919CH)は2カ月ぶりの上昇率となり、5.0%高。シリアに対する軍事活動が差し迫っていないとの見方で原油や金属の相場が下げたことで商品関連は売られ、山東黄金鉱業 (600547 CH)は2.2%安。
上海証券取引所の人民元建てA株と外貨建てB株の両方に連動する上海総合指数 は前日比1.16ポイント(0.1%)高の2098.38。週間では約2%高。上海、深圳両証取のA株に連動するCSI300指数 は前日比0.2%安の2313.91で終了。
正徳人寿保険の呉侃ファンドマネジャー(上海在勤)は、李克強首相が進めるサービス強化の経済成長モデルに合致することから、政府が上海以外の市にも自由貿易区の設置を認めるとの観測が流れている、と指摘。自由貿易区の増加は「ホットな話題であり、投資が続くだろう」と述べた。
【インド株式市況】
インド株式 相場は上昇。指標のS&Pセンセックス指数は3日続伸となった。銀行株とソフトウエア輸出銘柄の上げが目立った。政府の景気支援策が通貨ルピーを支えるとのシン首相の発言が好感された。
時価総額でインド最大の銀行、HDFC銀行 が大幅高となったことを手掛かりに、13銘柄で構成する銀行株指数は続伸。国内最大のソフトウエア輸出企業、タタ・コンサルタンシー・サービシズ は上場来高値を記録した。日用品でインド最大手のヒンドゥスタン・ユニリーバ は約1カ月ぶりの大幅上昇。
ムンバイ市場のセンセックス指数 は前日比218.68ポイント(1.2%)高の18619.72で終了。29日は2.3%上げた。ただし月間ベースでは、2月以降最大の下げとなっている。
シン首相はこの日の同国議会で、財政・経常赤字の削減やプロジェクト停滞の一掃、海外からの投資呼び込み、燃料補助金の抑制に向けた政府の取り組みを指摘、「こうした措置が実を結ぶにつれ、為替相場は回復する」と語った。
【オーストラリア株式市況】
S&P/ASX200指数は前日比42.55ポイント(0.8%)高の5134.96。
【韓国株式市況】
韓国総合株価指数は前日比18.82ポイント(1%)高の1926.36。
【台湾株式市況】
加権指数は前日比104.23ポイント(1.3%)高の8021.89。
更新日時: 2013/08/30 21:05 JST