食べて、笑って元気に! 力合わせて地域復興へ
公明新聞:2011年9月25日(日)付
「食べて、笑って、元気に!」—。東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県石巻市を応援しようと、大阪の飲食店経営者らでつくる「『OMOIYARI』プロジェクト」が23日、同市日和山公園でイベント「たちあがれ東北! フェスタin石巻」を行い、多くの市民でにぎわいました。石巻市の産業復興へ、大阪と同市の経営者の連携スタートを記念するもので、公明党の石川博崇参院議員や石巻市議もバックアップしました。
東日本大震災の“爪痕”が今なお生々しい石巻市街を一望する日和山公園に、台風一過の青空の下、元気な歓声が響き渡りました。
「これを契機に、石巻と大阪の絆を深めたい」。「OMOIYARI」プロジェクト実行委員長で、お好み焼き店「千房」を全国展開する中井政嗣氏のあいさつで始まったイベントは、芸能関係者によるステージと、たこ焼きや串カツなど大阪グルメを無料提供する露店、漫画家による似顔絵コーナーが用意され、約2200人が来場しました。ステージを見ながら串カツをほおばっていた女性は「おいしい! 大阪までなかなか行けないから、うれしい!」と大喜び。
ステージでは、地元のチアリーディングチームの演技や劇団「夢」サーカス(主宰・浮島智子・公明党前参院議員)のミュージカル、“通天閣の歌姫”こと叶麗子さんのショーなどに続いて、歌手のさだまさしさんが登場しました。代表作「北の国から?遙かなる大地より?」など、心に染み入る歌とトークが来場者の笑いと涙を誘い、会場の盛り上がりは最高潮に達しました。
来場者は「きょうから、ようやく再起への第一歩を踏み出せました」(60歳代男性)、「地震のことを忘れられて、とても楽しかった」(70歳代男性)、「立ち上がる勇気をもらった」(30歳代男性)などと、喜びや感謝の思いを語っていました。
同プロジェクトは、かねてから石巻市の支援に取り組んできた“夜回り先生”こと水谷修氏と大阪青年会議所(大阪JC)の草刈健太郎副理事長が「一過性のイベントだけにとどまらない、雇用創出につながる産業振興の観点から、継続的な支援や相互連携を実現しよう」と発案し、実行委員長を務める中井氏らとともに立ち上げた組織です。
公明党の石川参院議員、伊藤啓二、渡辺拓朗、櫻田誠子の各石巻市議は、大阪と石巻市との間の連携の橋渡しなど、同プロジェクトの取り組みをバックアップしてきました。水谷氏は「党派を超えて幅広く応援をお願いしましたが、特に公明党の議員の皆さんには献身的に尽力をいただいています。公明党のネットワーク力のすごさを目の当たりにした思いです」と語っていました。
大阪の飲食店で支援メニュー
イベントに先立つ22日には、大阪と石巻市の経営者らの会議が開かれ、大阪側から提案がありました。
それは、石巻の農漁業品や、しょうゆ、みそなどの食品を大阪の飲食店が仕入れ、それを食材とした復興支援メニューを売り出す取り組みです。さらに、大阪の飲食店を“アンテナショップ”に見立て、石巻の産品の直接販売へとつなげ、販路拡大を支援します。草刈・大阪JC副理事長は「石巻の産業が自立でき、大阪ももうかり、社会も良くなる“三方よし”や。互いに頑張ろう」と述べました。
会議を受け、石巻市側の参加者は「復興を模索している中で、大阪側の提案は大変に心強い」(いしのまき被災企業「元気」復興委員会の松本俊彦会長)、「とにかく早く復興を始めることが大事だと教えられた。早く復興して、逆に大阪の商品を石巻で販売できるように頑張りたい」(石巻観光協会の後藤宗徳会長)などと述べていました。
会議に出席した公明党の石川博崇参院議員は「長い道のりなので、地元市議らと密接に連携しながら、全力で後押ししていく」と力強く決意を語りました。
一方、神田川俊郎・全日本調理師協会名誉会長は22日、同市の料理店主らを前に、石巻で水揚げされたカツオとサンマを使った新メニュー「石巻“元希”丼」を披露。参加者は「店を復旧させて『元希丼』を目玉メニューにしたい」と意気込んでいました。
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