福島に寄り添う公明党

公明新聞:2013年7月8日(月)付

果樹園を訪れ、モモの生産・出荷の状況を聞く山口代表、若松候補ら=6日 福島市果樹園を訪れ、モモの生産・出荷の状況を聞く山口代表(左から2人目)、若松候補(同3人目)ら=6日 福島市

「甘いモモ全国で味わって」
山口代表、若松氏ら風評被害払拭に全力

福島・双葉町長から要望を受ける山口代表ら=福島・いわき市公明党は、東日本大震災の被災3県に担当国会議員を配置し、地方と国のネットワークを発揮しながら被災者に寄り添い続けている。大震災から間もなく2年4カ月を迎える6日、山口那津男代表は、福島県を訪れ、風評被害に悩む農家の声に耳を傾けるとともに、全町民が避難を余儀なくされた双葉町の住民帰還へ向けた課題について自治体関係者と意見を交換した。

「美しかった故郷の風景を一日も早く取り戻さねば……」。山口代表の胸の中に、この想いが消えることは一日としてない。

福島県入りした山口代表は、若松かねしげ候補(参院選比例区)らと「果物王国・福島」の中でも屈指のモモ生産量を誇る福島市飯坂町に赴いた。樅山和一郎さんの果樹園では、同県で開発されたモモの品種「はつひめ」の生育状況を視察。

樅山さんは、東京電力福島第1原発事故後初めて、「はつひめ」を今月から本格的に出荷することを報告し、「福島産の農産物は全て放射能の検査をしており、安全で安心。東京など大消費地で食べてもらいたい」と話した。さらに、「農家は風評被害で先が見えない。公明党にこの窮状を打開してほしい」と訴えた。

山口代表は「検査も行き届き、安全でジューシーで甘く、おいしい福島のモモを、全国の皆さんに味わってもらえるよう呼び掛けたい」と強調。風評被害の払拭に全力で取り組む決意を語った。

迅速な経済、雇用対策も
農家、首長から現場の声聴く


これに先立ち、山口代表は、埼玉県に避難していた福島県双葉町が先月から役場機能を移した同県いわき市の仮庁舎を訪問。伊澤史朗町長と渡辺敬夫市長から要望を受けた。

席上、伊澤町長は震災から2年4カ月がたとうとする今も全町避難が続き、40都道府県に町民がバラバラになっている状況を説明し、早急に帰還の見通しを示すよう要請した。

また、双葉郡8町村で唯一、学校が再開できていない危機的な現状を述べ、学校再開に対する支援や双葉郡内への中高一貫校の新設などを求めた。

一方、渡辺市長は、事故後に双葉町をはじめ双葉郡の住民約2万4000人を受け入れていることに触れ、避難者が帰還するまでの生活拠点「町外コミュニティー(仮の町)」の個別協議が始まった経過を紹介。その上で「避難者を受け入れても、働く場所がないことが大きな課題になる。スピード感を持って経済、雇用の対策を」と重ねて訴えた。

山口代表は「現場の声に素早く対応しながら、福島再生へ党挙げて頑張る」と答えた。

この日の視察、懇談には、赤羽一嘉経済産業・内閣府副大臣(公明党)、甚野源次郎、今井久敏の各県議らが同行した。

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