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汚染水 別タンクで新たな漏えいか
9月1日 5時52分

汚染水 別タンクで新たな漏えいか

福島第一原子力発電所でタンクから汚染水が漏れ、海に流れ出たおそれがある問題で、別のタンク4か所で高い放射線量が観測され、このうち1か所で、放射線の一種のベータ線が1時間当たり1800ミリシーベルトという極めて高い値で確認されました。
東京電力は、タンクからの新たな漏えいの可能性があるとみて、海への流出が起きていないか調べています。

福島第一原発では先月20日、4号機の山側にあるタンクから汚染水300トン余りが漏れたことが分かり、一部が海に流れ出たおそれがあることから、東京電力は、タンク900基余りについて監視した結果、31日、別のタンク4か所で高い放射線量を観測しました。
このうち3号機の山側にある別のタンクで、放射線の一種のベータ線が1時間当たり1800ミリシーベルトという極めて高い値で確認されました。
1800ミリシーベルトは、タンク周辺で観測された中で最も高い値です。
ベータ線は、白内障など目の障害を防ぐため、国の規則で作業時の被ばく限度が年間150ミリシーベルトと定められていて、1800ミリシーベルトはこの限度に5分で達する値です。
また、ほかの3か所では、ベータ線で1時間当たり70から230ミリシーベルトが観測され、このうち230ミリシーベルトを観測したところでは、2つのタンクをつないでいる配管の下で20センチ四方の水たまりの跡も発見されました。
東京電力は新たな漏えいの可能性があるとみて、海への流出が起きていないか調べています。
今回、高い放射線量が相次いで確認されたことについて、東京電力は、「タンクの監視は目視で行っていたが、先月末から放射線の測定器を携帯した結果、高い放射線量が観測された」と説明していて、監視のずさんさが改めて明らかになりました。
一方、東京電力が、これらのタンクがあるエリアの海側に掘られた地下水をくみ上げる井戸で放射性物質の濃度を調べた結果、1リットル当たり最大で900ベクレルのトリチウムを検出しました。
トリチウムの濃度は、12本ある井戸のうち半数の6本でいずれも、前回調査したことし2月から3月に比べて上昇し、最大で15倍余りになっています。
東京電力は、汚染水を減らすために、これらの井戸で水をくみ上げ海に放出する対策を検討していて、タンクからの汚染水漏れによるものか調べています。

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