パン事務総長 歴史問題発言を釈明8月29日 4時0分
国連のパン・ギムン事務総長は、歴史認識を巡る日本側の姿勢に問題があるという考えを示したみずからの発言について、「日本政府やメディアの一部で誤解が起き、とても遺憾だ」などと述べて釈明しました。
国連のパン・ギムン事務総長は、今月26日、ソウルでの記者会見で、日本と韓国や中国の間での歴史認識を巡る対立について、「日本の政治指導者らは、深くみずからを省みる必要がある」と述べ、中立の立場をとらずに韓国などの側に立つ異例の発言をしました。
これについてパン事務総長は、28日、オランダのハーグで開かれた記者会見で、「日本政府やメディアの一部で誤解が起き、とても遺憾だ。私が言いたかったのは、日中韓の3か国のリーダーが歴史認識問題や政治的な緊張を対話を通じて解決すべきだということだ」と述べ、日本を問題視したわけではないと釈明しました。
パン事務総長のソウルでの発言を巡っては、菅官房長官が「わが国の立場を認識したうえでのものかどうか、非常に疑問に感じている」と不快感を示しています。
松山外務副大臣にも釈明
国連のパン・ギムン事務総長は、松山外務副大臣とオランダで会談し、歴史認識問題を巡って、「日本の政治指導者らは、深くみずからを省みる必要がある」と発言したことについて、「私の発言は中立的なもので、日本のみについて指摘したものではない」などと釈明しました。
オランダのハーグで開かれた式典に出席した松山外務副大臣は、日本時間の28日夜、式典に同席したパン事務総長と会談し、歴任認識を巡る日本側の立場を説明したうえで発言の真意をただしました。
これに対しパン事務総長は「私の発言は中立的なもので、日本のみについて指摘したものではない。日中韓3か国は、東アジアの平和と安定にとって重要な国であり、3か国の指導者は、過去に起こったことをしっかり理解して克服していくべきだという趣旨だ」などと釈明しました。
また、パン事務総長は「日本で発言の趣旨が誤解され、大きく報道されていることは残念だ。歴史認識に関する安倍政権の立場や、平和国家としての日本政府のこれまでの努力はよく承知している」と述べました。
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