ここから本文です
[PR] 

シリア軍事介入 英、下院否決/米、対応苦慮/仏、参加崩さず

産経新聞 8月31日(土)7時55分配信

 【ベルリン=宮下日出男、ワシントン=小雲規生】シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑で、英下院は軍事介入に道を開く政府議案を否決した。有志連合による介入を準備してきたオバマ米政権には痛手となるが、オランド仏大統領は30日、英国抜きでも軍事介入に加わる可能性を示唆した。米メディアによるとオバマ大統領は30日、国家安全保障会議(NSC)を開催。その後、ケリー国務長官がシリア情勢で声明を発表する。

 オランド大統領は仏紙ルモンドのインタビューで「化学兵器による虐殺は罰せられるべきだ」と強調、アサド政権には「決然とした相応の行動」が必要だと指摘した。9月4日に議会で対応を協議するが、その前に攻撃が行われる可能性も排除しなかった。

 英下院では29日、政府議案に対し与野党から慎重論が相次ぎ賛成272、反対285で否決された。キャメロン首相は「軍事行動を望まない議会の意思が明確になった。政府はそれに従って行動する」と述べた。

 オバマ政権は、アサド政権による化学兵器使用の証拠を示す報告書を30日に提示する見通しだ。AP通信は複数の米情報機関当局者の話として、米政府はアサド政権が保有する化学兵器の場所を正確に把握できていないと報じた。オバマ大統領は9月3日にスウェーデンへ出発、5〜6日にロシアで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会合に参加する予定だ。

 国連調査団は30日、シリアでの現地調査を終えた。31日朝までに出国の見通しで、米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)は出国後の早い段階で攻撃が行われる可能性があると伝えた。

最終更新:8月31日(土)7時55分

産経新聞

 

PR

PR

注目の情報


またひとつ、新しくなるYahoo!ニュース
PR