ライフ【ディオバン・歪んだ臨床研究(上)】「日本人にだけ特によく効く薬」…脳卒中、心臓疾患リスク低減の大ウソ+(4/4ページ)(2013.8.24 12:00

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【ディオバン・歪んだ臨床研究(上)】
「日本人にだけ特によく効く薬」…脳卒中、心臓疾患リスク低減の大ウソ

2013.8.24 12:00 (4/4ページ)westセレクト
高血圧だけでなく、心臓病などにも効くとされた臨床研究の結果の捏造疑惑が浮上しているノバルティス社の高血圧薬「ディオバン」(一般名、バルサルタン)。ノ社は、高血圧症への有効性、安全性に問題はないとしている

高血圧だけでなく、心臓病などにも効くとされた臨床研究の結果の捏造疑惑が浮上しているノバルティス社の高血圧薬「ディオバン」(一般名、バルサルタン)。ノ社は、高血圧症への有効性、安全性に問題はないとしている

謝罪はしたものの…

 一連の問題を受け、府立医大の吉川敏一学長は、検証結果を発表した7月11日の記者会見で初めて謝罪した。それでも、疑惑の全容が明らかになったとは到底言えない状況だ。

 府立医大は、人為的にデータが操作されたことを認め、松原元教授を含む複数の関係者が、「データ操作に関わることができた」と指摘。しかし、「誰がデータを操作したのか、意図的な操作だったのかは分からない」と繰り返した。

 松原元教授は「一身上の都合」として2月に退職。府立医大の調査に対してデータ操作への関与を否定した。ノ社の元社員は、すでにノ社を退職していることなどから事情を聴くことができなかったという。それでも、府立医大は、「これ以上調べても新しい事実は分からないと判断した。大学としては限界がある」などと主張した。

 一方、松原元教授の代理人弁護士は「本人はデータ操作に関与していないと一貫して主張している。府立医大が発表した内容に驚いている」とコメントした。

 その後、いったん元社員は府立医大の事情聴取に応じる意向を示したが、直前になって体調不良を理由に面会を断ったという。

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臨床研究のデータ不正操作が発覚し、多くの報道陣が詰めかけた京都府立医大の会見=7月11日、京都市上京区
会見で謝罪する京都府立医大の吉川敏一学長(中央)ら。臨床研究データの不正操作が発覚した=7月11日、京都市上京区

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