ぼくはここにいるよ
テーマ:* なつくんのことあの子がわたしのお腹にいてくれたのは
お腹に赤ちゃんがいるとわかってから ちょうど3ヶ月間でした
この3ヶ月間 わたしはあの子になにかひとつでも
お母さんらしいことをしてあげられたのかな ―
妊娠5週頃からつわりがはじまって
仕事へ行くのが かなり辛くなっていました
わたしのつわりの症状は 気持ち悪さともうひとつ
これまで経験したことのない異常なまでの 『 疲れ 』 でした
体は 経済的に余裕があるのならすぐにでも仕事を辞めたいくらい辛かったけど
出産後の生活にも大きな不安があったので なんとかつわりの時期を乗り切って
出産ぎりぎりまで働かなければいけないという気持ち強かったと思います
だけど 仕事中はなんとか必死に頑張っても
仕事が終わると 家に帰る力が残っていないんです
帰りの地下鉄で座席に座った途端
ガクンッ と意識がなくなった自分に驚いたことがありました
家にたどり着くなりベッドに倒れ込み 朝まで起き上がれない日々が続きました
そのくせ眠ることもできず ほとんど睡眠をとれないまま朝が来て仕事へ向かう
当然 まともに食べることもできませんでした
職場には出産を経験した 『 お母さん 』 がたくさんいたし
直属の上司(Sさん)が わたしと出産予定日が2日ちがいの妊婦さんだったこともあって
みんなとてもわたしたちの体を気遣ってくれました
だけど この 『 疲れ 』 に共感してくれる人はひとりもいませんでした
だからわたしは 自分に体力がないだけなのだと思いました
Sさんもつわりで辛そうだったけど そんな素振りを見せずに頑張っていたし
そういう立派な姿を見て わたしもなんとか気力を振り絞ろうとするのだけれど
体が全然言うことをきいてくれません 気持ちが弱いせいだと自分を責めました
このくらいで根をあげている自分が
ちゃんとお母さんになれるのかと不安にもなりました
体力の限界に近い生活を送るうち お腹の赤ちゃんを想うことすらできなくなりました
赤ちゃんに 声を掛けてあげることもしませんでした
それどころか あんなに赤ちゃんがほしいと思っていたはずなのに
こんなのもういやだとさえ思ってしまった自分がいました
そしてまた そういう自分に悩み 責めるという悪循環な日々
赤ちゃんがわたしのお腹に来てくれたことへの感謝の気持ちも
あの頃のわたしは 忘れてしまっていたかもしれません
たまに思い出したように お腹に手を当てて懺悔のような気持ちで赤ちゃんに謝りました
赤ちゃん こんなママでごめんね。。。
わたしは 色々な意味でお母さんになるには弱すぎたんだと思っています
お腹に赤ちゃんを迎えたお母さんが 当たりまえに感じるであろう気持ち
― 愛しい気持ち 優しい気持ち 温かい気持ち 幸せな気持ち
そして 赤ちゃんを守ろうとする強い気持ち ―
そういう母親としての大事な何かが
わたしには決定的に欠けていたのだと思います
結局わたしは 妊娠による免疫力の低下で(と先生はおっしゃっていました)
感染症にかかってしまいました
妊娠中は体の抵抗力が弱くなる お母さんのせいじゃない
病院の先生も 旦那さまも 両親も みんなそう言うけど
わたしは 自分の行動と自分の気持ちの弱さが
こういう事態を引き起こしてしまったんだと思っています
妊娠や出産は 誰と比較することもできません
あの時 わたしの体は確かに辛かったんです
その辛さはわたしにしかわからないし
お腹の赤ちゃんを守ってあげられるのはわたしだけだったのに
誰と比べることもせず 自分の感覚を信じて無理をしていなければ
赤ちゃんの命と比べようもない小さな理由を優先して 仕事を続けていなければ
体はもっと元気で 赤ちゃんはまだわたしのお腹にいたかもしれません
あの子は わたしのお腹の中でどんな気持ちでいただろう
お母さんの温かな声も愛情も感じることができず きっとさみしかったね
あの辛かったつわりは 振り向いてくれないわたしに
ぼくはここにいるよと あの子が一生懸命語りかけてくれていた声だったのかもしれない
その声に気づいてあげられなかったわたしに やっぱりお母さんになる資格はなかったんだ
こんなママのところへ来てくれてありがとう
こんなママで 本当にごめんね
それから ―
つわりで辛かった時期 入院治療中 そして悲しみに溺れる今
懸命にわたしを支えてくれる旦那さまには心から感謝しています
きっと赤ちゃんも パパのことが大好きだね
ルンルンさん メッセージ嬉しかったです
ありがとうございました☆
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