ステマ代行営業をしていた頃の話を書く。
といっても私がその業務をやったのは2週間ぐらい。
なんで2週間しかやらせてもらえなかったのか、理由は忘れた。
まあ、私の会社の商品じゃなかったからな。
営業代行って形でやってた。
簡単にいうと、昨年のお正月あたりにステマって言葉が世間に知れたけど、そのとき話題になったアレ。
某グルメの口コミサイトのアレだ。
ちなみにそのサイトとは一切の取引関係はなかったっぽい。
てっきり組んでやってるものかと思ってたけど違った。
まずは営業の仕方を書く。
掲載されている店舗に片っ端から電話営業(業界用語ではイタ電ともいう)をする。
これは多くの広告営業がやっていることだ。
1日に150件ほど電話をかけて、アポが取れるのは0〜5件ぐらいだったかな。
私は声があんまり営業っぽくないせいか、周りと比べてアポが取れるほうだった。
経営者と繋がったら「現在そちらのお店の●●●●での点数が3.2ですけれども、これを3.7まで上げると〜〜」って感じで、内容と集客について簡単に話す。
「ランキングは操作できる」「素人がやろうとすると逆に評価が下がる」とか何とかもマニュアルに書いてたかな。
ちょっとその辺は忘れた。
そして成功例を2〜3話す。
「某中華料理店は評価を0.5上げたら、平日の夜の集客が伸びた」とか「ランキングが上がったことによってテレビの取材も入った」とか、そんなことを言っていたと思う。
3人に1人のオーナーは「もう少し詳しく聞きたいから店まで来てくれ」と、かなり関心を持つ。
残りの2人は、導入時期が今じゃ無理とか、奥さんに相談するとかそんな感じだった。
SEOとか求人広告、ホームページ制作の営業と比べれば、かなり簡単にアポが取れた。
そして営業に行くと、オーナーはウェルカム状態で「よく来てくれました」といった態度。
こちらから話さなくても、相手が色々質問してきてくれるので、営業もラクだった。
価格はざっくり言うと、30〜80万円。
これは、どのぐらい評価をあげるかと、お店のキャパとか単価、オーナーの懐具合を探って設定していた。
当時の感覚としては、「こんなマーケティングもあるんだなあ」って思っていた。
「でもこれって本当に大丈夫?」
と最初は思っていた。
上司は「ステルスマーケティングは多くの企業がやっていて成功事例もたくさんあるんだ」とか何とか言っていた。
また、「食べ●グの順位をいじることが悪いという人もいるけれど、SEOと同じ。Googleの順位を上げるのと一緒」とも言っていた。
当時の私は、普通に納得した。
あと、有名なレビュアー、でかぷ●夫って人が内部の人間だということも知っていたし、ウェブってまあこんな感じよねって思った。
(ステマだらけって意味で)
それから数ヶ月して、2012年1月。
マスコミが「ステマ」「やらせ」を報道するようになった。
私は洗脳されていたせいか、
「いやいや意味がわからない。普通でしょ。」
「てかテレビもステマやってるじゃん。韓国ブームとか。」
と思った。
今でも、ステマの何が悪いのか、ピンと来ていない部分がある。
ペニオクとかはさすがに詐欺だとは思うけど。
あとネガキャンもダメだとは思うけど。
それ以外の普通のステマだったら別にいいと思うんだけどなー。
(普通のステマってなんだw)
あの会社はどうなったんだろう。
全然行方がわからない。
空中分解したという噂は聞いたけど。
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