前回書いたような詐欺は、インスリンの分泌能が残っていることが前提です。
なので、インスリンがほとんど出ない1型糖尿病には無効です。
効かないどころか、インスリン抵抗性が上がるので逆効果になります。
そんなことも知らないペテン師は、1型糖尿病に糖質制限をやらせて病院から救急車を呼ぶハメになりました (笑)
この恥ずかしい一件は関西ではとても有名です。
バカですね。
さて世の中には物好きな人がいて、糖尿病でもないのに糖質制限をやるバカがいます。
ブログを検索するとそういうバカがたくさん出てきますが、
中でも極めつけは、癌を治そうと糖質制限をするバカです。
糖質を制限するとき、たいていの人は穀物の代わりの食材として肉やチーズを選びがちです。
糖質がほとんど含まれないからです。
そして、肉やチーズに多いロイシンは、成長ホルモンのインスリンやIGF-1をたくさん出させます。
成長ホルモンはその名の通り、細胞に「成長していいよ」という信号を伝えますから、
細胞は大きくなったり、分裂したりしやすくなります。
ここまで書けばわかると思います。
癌というただでさえ増えまくる細胞があるのに、
わざわざ肉やチーズを食べまくるのはバカです。
もちろん糖質でもインスリンは出ますが、
チーズなどの乳製品によるインスリンの出方はその比ではありません。
乳製品の材料は元々ウシの子どもを育てるための食事です。
なので非常に成長ホルモンが出やすくなっているんですね。
しかも肉や乳製品に多いロイシンは、インスリンの成長作用を増幅します。
細胞が非常に増えやすい環境を作るわけです。
そして細胞が増えやすいということは、もちろん癌も増えやすくなります。
アホですね。
一つ実例があります。
肺癌で糖質制限を実行して、何の効果もないブログです。
選んだ食材は、よりにもよって生クリームとココナッツオイル。
ココナッツオイルは飽和脂肪酸の固まりですから、
炎症を促進してこれも細胞を増えやすくします。
なんでまたこんなのを選びますかね (笑)
http://valpolicella.blog.fc2.com/blog-entry-26.html
>残念ながら、ガンは大きくなっていました。
http://valpolicella.blog.fc2.com/blog-entry-36.html
>腫瘍の大きさですが、約30φが約45φと大きくなっていました。
糖質制限が何にでも効くという妄言を色々と読んでいるうちに、
癌にも効くと思い込んでしまったんでしょうか。
悲惨です。
何か奇跡が起きて治ってくれればいいと思わないでもないですが、
もう手遅れかもしれません。
主治医もさじを投げているようなので。
ここでペテン師の発言を引用してみましょう。
>糖尿病の方が糖質制限食 を行う場合、チーズは○。
>糖尿病でない方が、減量のために糖質制限食 を行う場合も、チーズは○。
おそらく癌に対しても、チーズは○だと思われます (笑)