どこかの掲示板で、こんな書き込みを見ました。
「脳の健康にいいと思って祖母に魚をたくさん食べさせてたんだけど、
結局アルツハイマーになっちゃったよ」
怖いですね。
え?
いや何が怖いって、
アルツハイマーの原因はコレステロールかもしれないと言われているのに、
魚にはコレステロールがけっこう含まれていて、
しかもコレステロールの合成を高めるロイシンまで多いんですから。
オートファジーの低下も要因と言われますが、ロイシンは (mTORC1は) それも阻害します。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」
昔のヒトはいいことを言いました。
さて、ペテン師とその取り巻きがもっともらしく語ることに、次のようなものがあります。
「インスリンはネプリライシンで分解されるが、
ネプリライシンはアミロイドベータも分解する。
糖質を制限するとインスリンが出ない!
だからアルツハイマーも予防できる!! (キリッ」
まず一つ。
糖質を制限したところで、ペテン師のおスミつき糖質制限食であるチーズを食べれば、インスリンはドバドバ出ます。
なので上のような語りは完全にインチキなのですが (笑)
つい最近、こんなニュースがありました。
「糖尿病はアルツハイマー病の進行に影響せず」
http://www.dm-net.co.jp/healthdayjapan/2013/07/020530.php
「解析の結果、糖代謝異常やインスリン抵抗性、糖尿病と脳内のAβ蛋白量の間に有意な関連は認められず、
高血糖がADの発症に特に寄与しているとはいえないことが明らかになった」
はい、これも JAMA です。
アルツハイマーとインスリン抵抗性は無関係だそうです (笑)
もちろん、
「糖尿病では血管がボロボロになるので認知症のリスクが高い
=血糖コントロールをする必要があることに変わりはない」
ということですが。
豚小屋ではこれも陰謀論で片づけられてしまうんでしょうねぇ。
当然のことですが、JAMAにとっては何の専門医でもない鼻クソどものイチャモンなど屁でもありません。
ところで田頭先生は、大学院で糖質制限と認知症の研究をなさっているそうです。
たぶんジーサンやバーサンにチーズやナッツを食わせまくって、認知症がカイゼンするかどうかを調べてると思うんですが。
今回の発表で、微妙に「屋根に登って梯子を外された」ような状態です (笑)
認知症とインスリンの関係について論文を書くなら、今回のJAMAの論文を取り上げないわけには行きませんし、一体どうするんでしょう。
今から読むのが楽しみです。