心と体の性が一致しない性同一性障害(GID)の患者数が、生年別の比率調査の結果、札幌市内では約2800人に1人と推計できるとの研究を北海道文教大(恵庭市)などのグループが21日までにまとめた。地域や生年で発症率は変わらないと考えられ、国内の総人口に当てはめると、全国では約4万6千人の患者がいる計算になる。
北海道文教大の池田官司教授(精神医学)らの研究。厚生労働省は医療機関に対する2011年の調査で、国内の患者数を少なくとも約4千人と推計しているが、10倍以上の患者がいる可能性がある。池田教授によると、生年別の患者数から比率を割り出した国内で初めての調査という。
GID学会理事長の中塚幹也・岡山大大学院教授(生殖医学)は「単純な人口比から数万人に1人という推計もあったが、今回の調査は現場の実感に近い。性別適合手術などの治療に対し保険適用を新たに認めるかどうか議論する際のデータにもなる」と話している。
調査対象は、北海道で唯一の専門外来を設けている札幌医科大病院(札幌市)を03~12年に受診し、GIDと診断された札幌市生まれの82人。1958~94年の生年別に集計したところ、最多は85年生まれの7人で、その年の出生数1万9314人で割ると比率は2759人に1人となった。
若年者や高齢者を中心に未受診者も相当数いる上、発症率は生年で変わらないと考えられることから、患者数が最多だった年の比率を全体の発症率としてとらえ「約2800人に1人」と結論付けた。池田教授は「考えられてきた以上に障害に悩む人がいると推測できる」と話している。
調査によると、体が女性で心は男性の人では87年生まれが最も多く1471人に1人。逆の立場の人では85年生まれが最も多く3380人に1人だった。〔共同〕
GID、厚生労働省、札幌市
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