英中銀総裁:資本基準満たす英銀には規則緩和-与信拡大狙う
8月28日(ブルームバーグ):イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は28日、資本基準を満たす銀行を対象に流動性規則を緩和するとし、国内の主要銀行 の与信能力拡大に動いた。
カーニー総裁はこの日、7月に就任後初めて政策について講演。この中で、リスク加重資産の7%に相当する資本を保持する英銀を対象に、国債など売却が容易で利回りが比較的低い証券の保有規模縮小を認めると述べた。中銀は銀行に一定の流動性資産保有を義務付けている。
事前準備された講演原稿によると、総裁は「銀行とビルディングソサエティー8行全てが資本基準をいったん満たせば、保有が義務付けられる資産が総額で900億ポンド(約13兆6200億円)減る効果がある」と説明。「流動性資産に現在滞留しているのは実体経済に貸し出し可能なマネーであるため、これは与信を支えることにつながる」と語った。英産業連盟(CBI)がノッティンガムで開催したイベントで講演した。
英中銀は先月29日、6月の住宅ローン承認件数 が減少し、企業向け融資も減ったと発表。また6月には、今年末から適用される7%の資本基準などの規制を満たすために、バークレイズ やロイズ・バンキング・グループ 、ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ (RBS)など5行に計134億ポンドの追加資本が必要だと指摘している。
記事に関する記者への問い合わせ先:ブリュッセル Jim Brunsden jbrunsden@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Anthony Aarons aaarons@bloomberg.net
更新日時: 2013/08/28 22:53 JSTニュース一覧
注目のセクション