終戦間際に起きた「旧国鉄荒木駅空襲」を語り継ぐ会が、２５日午後２時から、久留米市御井町の久留米大御井キャンパス内の学生会館３階で開かれる。空襲を体験した地元のお年寄りらが悲惨な戦争の現実を赤裸々に語り、平和の尊さを伝える。入場無料。

　くるめ医療生活協同組合が平和企画として主催する。

　１９４５年８月８日、数機の米軍機が三潴郡旧荒木村（現久留米市荒木町）に突然、飛来。旧国鉄荒木駅付近を走行中の列車を銃撃したなどとされる。米軍機は何度も旋回し、逃げ惑う乗客や住民を狙って低空飛行で機銃を撃ち、多くの死傷者を出した。地区では火災も発生し、人々は防空壕（ごう）に飛び込み、息を潜めて米軍機が去るのを待ったという。

　当日は、今春、大分県のＮＰＯが米国の国立公文書館で発見した空襲のフィルム映像も公開する。この映像は襲撃に加わった米軍機に搭載したカメラで撮影したとされ、激しい銃撃の様子が記録されている。

　同生協は「戦後６８年、戦争体験者は高齢化しており、生の証言は今しか聴くことができない。平和とは何かを考えるきっかけにしてほしい」と多くの参加を呼び掛けている。

　申し込み、問い合わせは同生協本部０９４２・２１・８３００。【松尾雅也】

〔福岡都市圏版〕