できごと脱税指南の国税OB逮捕 法人税法違反容疑で大阪地検特捜部2013.3.5 19:11

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できごと

脱税指南の国税OB逮捕 法人税法違反容疑で大阪地検特捜部

2013.3.5 19:11 特捜部・検察

 架空の融資で損失が出たと偽って不動産会社の法人税約3千万円を脱税したとして、大阪地検特捜部は5日、法人税法違反容疑で、大阪国税局元職員で同社の顧問税理士、細名高司容疑者(60)=兵庫県西宮市二見町=ら3人を逮捕。細名容疑者の自宅や実質的に経営している大阪市浪速区の税理士法人などの関係先を家宅捜索した。捜査関係者によると、細名容疑者は顧問先企業などに対する脱税の指南役だったとみられる。

 ほかに逮捕されたのは、記帳代行業の中村晋也(41)=兵庫県伊丹市=と会社役員の小川大典(だいすけ)(46)=大阪市西区=の両容疑者。特捜部は3人の認否を明らかにしていない。

 逮捕容疑は共謀し、大阪府東大阪市の不動産会社「大阪産業」の税務申告に際して架空の損失を計上し、平成23年10月までの1年間で同社の法人所得約1億円を隠して法人税約3100万円を免れたとしている。特捜部は、同社の実質的経営者である男性取締役(60)についても任意で調べる。

 捜査関係者によると、細名容疑者らは、同社から小川容疑者側に融資が行われたと仮装。これが焦げ付いたと偽って、同社に架空の雑損失を計上させる手口で所得を隠蔽(いんぺい)していた。細名容疑者はほかの顧問先に対しても、税理士の知識を悪用して脱税を指南していた疑いがあるという。

 細名容疑者は昭和50年に大阪国税局に採用され、法人部門の税務調査などを主に担当。平成8年に神戸税務署へ異動したが10年、自身が申告漏れを指摘した税務調査先の会社に対し、税理士をしていた弟を紹介。国家公務員法違反(信用失墜行為)にあたるとして、懲戒免職となり、14年3月に税理士登録をしていた。

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