日本が「ロケット打ち上げの革命」になると期待していた新型固体燃料ロケット「イプシロン」が打ち上げ直前に自動停止し、27日の打ち上げは中止された。
27日午後1時45分、鹿児島・内之浦宇宙空間観測所の発射台周辺では、全国から集まった見学者1万人が見守っていた。しかし、打ち上げ時間が過ぎてもイプシロンはピクリともしなかった。打ち上げの様子を中継していたテレビ局のアナウンサーは「動きませんね」と当惑、見学者たちもため息をついた。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は「イプシロンの独自コンピューターが打ち上げ19秒前に異常を検知して打ち上げを自動停止した。どこで異常が発生したかについては、さらに調査が必要だ」と明らかにした。イプシロンは打ち上げの準備過程で発生する問題を自らチェックできる人工知能コンピューターを初めて搭載したロケットだ。JAXAはロケットの問題点を把握・解決した後、早ければ30日にもあらためて打ち上げると発表した。
イプシロンは日本の技術力を総結集して作られた最新型ロケット。大陸間弾道ミサイル(ICBM)と同じ固体燃料ロケットということで兵器転用も可能だ。イプシロンの打ち上げ費用は従来のロケットの半分程度だという。約100人で担当していた管制業務も10人以下でできる。管制装置はパソコンが2台あれば十分で、打ち上げ準備期間は45日から1週間へと短縮された。
日本ではこれより前に固体燃料ロケットモデル「M5」を開発していたが、打ち上げ費用が75億円に達するなどコストが掛かり過ぎるという理由で、最初の打ち上げから9年目の2006年に開発事業を中止している。