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西鉄グループでまた不正 観光バス運転手、飲酒呼気検査身代わり [福岡県]

2013年08月26日(最終更新 2013年08月26日 00時19分)
アルコール検知器(左)と携帯電話を組み合わせた西鉄観光バスの検知装置

アルコール検知器(左)と携帯電話を組み合わせた西鉄観光バスの検知装置

 西鉄観光バス(福岡市)は25日、貸し切りバスの男性運転手(49)が、乗務前の飲酒検査で、代わりに同僚の運転手(56)に呼気を吹き込ませて検査をすり抜け、酒気が残った状態で約170キロを運行した疑いがあると発表した。同社のアルコール検知器は、呼気を吹き込むと同時に携帯電話で顔写真が撮影され、画像と呼気データが所属する支社に送信される仕組み。運転手は検知器のストローに穴を開けて別のチューブをつなぐ細工をして、同僚に息を吹き込ませたという。

 西鉄グループは、2005年に西鉄バス佐賀、06年に西鉄電車で運転士の飲酒検査の身代わりが発覚し、九州運輸局に厳重警告を受けている。

 同社によると、運転手と同僚は23~24日、1泊で北九州市から熊本県菊池市へのツアーバス(35人乗り)を運転。24日朝、運転手は同市のホテル駐車場で飲酒検査をしたところ、呼気1リットル当たり0・109ミリグラムのアルコール分が検出された。このため、再検査をする際、もう1台のバスを運転する同僚に身代わりを依頼。反応が出なかったためそのまま、菊池市から北九州市まで主に高速道路を運転したという。

 道交法では呼気のアルコール分0・15ミリグラム以上が飲酒運転になるが、同社は運転手が乗務前にアルコールの数値が少しでも出れば運転を禁止している。2日以上の勤務の場合は、宿泊先での飲酒も禁じている。運転手は「前日の午後5時40分ごろ、350ミリリットル入りの缶ビール1本を飲んだ」と話しているという。

 バスの車内カメラに2人の不審な動きが写っていたため、不正が発覚した。運転手は北九州支社に所属し、06年には乗務前にアルコールが検出されて出勤禁止処分を受けていた。「今年2月に検知器に細工したが、不正をしたのは初めて」と話しているという。

 安田堅太郎社長は「お客や地域の皆様の信頼を著しく損ないおわびする」と謝罪。運転手に対しては「聞いたことのない悪質な手口であり、重い処分を検討している」と述べた。

 ■企業側は危機意識を

 愛媛大の小佐井良太准教授(法社会学)の話 監視の目が届きにくい出先での運転手の飲酒検査については、以前から実効性が疑問視されていた。社員教育にも限界があり、アルコールを検知すると車のエンジンがかからない安全装置「インターロック」の導入も検討してみるべきだ。運輸業界には、こうした事案が潜在化している恐れもある。企業側は危機意識を持って運行態勢を整える必要がある。

=2013/08/26付 西日本新聞朝刊=

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