高校教科書:「実教」不選定を 君が代「強制」記述で 維新大阪府議団、府教委に申し入れ
毎日新聞 2013年08月27日 大阪夕刊
大阪維新の会大阪府議団は27日、君が代斉唱について同府を念頭に「公務員への強制の動きがある」と記した実教出版(東京)の高校歴史教科書を選定しないよう求める申し入れを府教委の陰山英男教育委員長に行った。
申し入れたのは、府議団の今井豊幹事長と大橋一功政調会長。
同府では2011年、維新府議団の議員提案で、教職員に君が代の起立斉唱を義務付ける条例が成立した。
申し入れ書では、実教出版の「日本史A」「日本史B」に関し、「大阪府の団体意思を意図して正確に記述しておらず、不適切」と主張。府立高校の教科書として採択しない▽公正公平な教科書採択のシステムづくりに早急に取り組む−−ことを求めた。
申し入れに対し、陰山委員長は「コメントしない」と述べた。
高校教科書は各校が選び、最終的には都道府県教委が採択する。府内9校がこれらの教科書の選定を希望しており、府教委は今後、対応を協議する。【深尾昭寛、熊谷豪】