海保 尖閣諸島対応で最大の増員へ8月27日 13時43分
海上保安庁は、尖閣諸島付近を航行する中国当局の船に対応するため、来年度、この40年間で最大となるおよそ500人の増員を行う方針です。
尖閣諸島を日本政府が国有化して、来月で1年となりますが、中国当局の船による島への接近は今も続いていて、領海侵犯は60日を超えています。
さらに、中国では、新しい船の建造が進み、今後、派遣される船が増える可能性もあり、海上保安庁は、来年度、528人の増員を行う方針です。
実現すれば、昭和47年の沖縄の本土復帰に伴って海上保安本部を新設するなどしたときの200人余りの増員を上回り、この40年間で最大規模の増員となります。
このほか、12隻が所属する尖閣諸島専門のチームを3年以内に新設するのに伴って、拠点となる沖縄県石垣島に桟橋や宿舎を建設したり、態勢強化のため大型巡視船6隻を新たに建造したりすることにしています。
こうした費用として、海上保安庁は、来年度予算案の概算要求に、前の年度を200億円上回るおよそ1960億円を盛り込み、整備を進めることにしています。
要員確保の内訳は
海上保安庁は、1万2000人余りの組織で、増員が計画されているおよそ500人は全体の4%ほどですが、尖閣諸島に、全国から巡視船や乗組員を交代で派遣するなか、ひっ迫した現場の状況を改善できると期待されています。
528人のうち、およそ140人は、京都府舞鶴市にある海上保安学校の学生を350人から490人に増やすことで確保します。
また、巡視船に乗り組むには船舶免許などの資格が必要なため、60歳の定年を1年間延長したり、すでに退職した職員を再任用したりして、即戦力を確保するとしています。
さらに、船に乗らない地上勤務限定の職員の採用を今年度から始めるなどして、必要な職員を確保するとしています。
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