最悪の時、何が起こるのだろう(デマゴーグの様相)

公開日時: 作成者 maejima

福島第一原発から汚染水があふれているという記事を書いた(8月23日)。私は、反原発原理主義者ではない。しかし(だから、か?)3.11以来フクイチを巡る状況を注視している。

今日、ツイッターに以下の文章が投稿されているのを見つけた。ここで引用するのは”野呂美加”氏のツイートだが、調べたところ、そのネタ元は”谷井敬親”氏のようだ。書き込み中、重要な指摘をしている箇所に根拠が示されていない(文頭にもはっきりと”証拠はありません”と書いている)ことや、現状の把握に決定的な誤りがある(マスコミ報道で実行が確認できることを、なかったことにしている)ことなどから、ここに書かれていることはデマと考えられる。

まず、次のツイートを読んでほしい。

***以下引用

まるごとシェアします。各自でご判断を。しかし、最悪の時に、何が起こるかわかります。

福島原発の汚染水問題
東電が放置を決定!

2013年8月21日
東電幹部からのリークです。
証拠はありません。

先ほども日記に書きましたもが
1号機~3号機の処置が出来なくなりました。
注水が出来ないのです。
放射線強度が強すぎて作業出来ないのです。

覚悟してください。

まず、福島県そして栃木県、茨城県、千葉県そして東京都の方は即刻避難してください。

福島原発1号機、2号機、3号機がコントロール出来ないということは、4号機もコントロール出来ないという意味です。

そうすると、5号機、6号機もコントロール出来なくなります。
合わせて1万本以上の核燃料がメルトダウンします。

今まで忠告したことが現実となります。

避難準備と買い出しが必要です。
最後まで生き抜きましょう!

放射能は「直ちに危険が及ぶことはありません。」
騙されないでください。
もう2年半経ちました。

東電、政府は何時、どの様に発表するのか?

現代のノアの方舟です。
当時もノアの忠告に耳を貸す人は居ませんでした。

(転載記事)
想像力を働かせてみようよ

大地震や富士山の大噴火が起きれば、粉塵と火山灰で何も見えなくなります。ゴーグルは必需品です。
火災のときにもゴーグルがあれば目を煙でやられることなく、安全な場所まで走り切ることができます。
でも、災害の備品に日本ではゴーグルを入れるようなマニュアルはなく、「ゴーグルがいるよ」と言うと、みんな笑い出します。想像力の欠落がここまで来ると、こっちが笑えます。みんな、ちょっとおいしいものを食べたいとか、お金を少しでも多く稼ぐことに夢中で、災害に対する想像力は「無」に等しいです。

明日も、今日と同じ日が過ごせるとは限らない。
そう、心に言い聞かせておくべきです。
今年は、これから想像を絶する災害の年となるのです。
今までに日本が経験したことのない大きな災害が発生します。
備蓄や水の貯えもせず、ただ日々を過ごしていると、とんでもない目に合うかも知れません。いや、備蓄をしていても、すぐに避難しなければならなくなり、それすらも役に立たないのかも知れません。
とにかく、誰もが経験したことのない大災害が起きるため、瞬時に対処できる人はいないと思います。
まして、政府は何もしてくれませんし、何もできません。
誰かに頼らずに自分の力で生き残るしか方法はないのです。

いざ、本当に大地震が発生したら、最初の数時間は誰もがパニックに陥ります。
しかし、あらかじめシミュレーションをしていた人は、その数時間が数十分に短縮できるのです。
これが現代版「ノアの方舟」です。自分の想像力と推察力をフルに使用して、いざというときのためのシミュレーションを描いておく。そして、そのための準備をコツコツと今のうちからしておくことです。

命さえあれば、再スタートができます。
いくらでもやりなおしがきくのです。
信頼できる仲間を見つけ、想像力を駆使して、これからやってくる大災害に臨みましょう!
生きていれば、何とかなります!

***引用以上
私は、破局シナリオは、タンクの水漏れか、あるいは地下水の溢水のいずれかから始まると思う。タンクの水漏れの可能性が高いだろう。

破局は、ある日突然、汚染水の入った仮設タンクに水漏れが発見されることから始まるだろう。水漏れは、最初はごく小さなものになるはずだ。
タンク中の汚染水は、セシウムを除去した比較的放射能の低いものであっても、3億Bq/Lの濃度である。
1000tタンクに入っている放射性物質は、合計で300兆Bqになる。

1000t×3億Bq/L=1.0×10^6L×3.0×10^8Bq/L=3.0×10^14 Bq=300兆Bq

タンク内の汚染水は、1秒間に300兆発の放射線を放出する。
水漏れを防いでいる仮設のゴムパッキンがあるが、これがその放射線下で5年持つかどうかは未知数だ(一応持つことになっている)。ここから水漏れが始まる。

300兆Bqの汚染水が入ったタンクに、人は近づけない。
したがって、たとえ小さな水漏れであっても、それを止める方法がない。止めたくても、近寄ることができないのだ。
東京電力は、あるいは作業員を騙して作業させたりするかもしれない。しかし、何人犠牲者を出しても、結局水漏れは止められないのではないか。

水漏れした汚染水は地表を流れて広がっていく。こうして、さらに立ち入りできないエリアが広がっていく。
そのうち、他のタンクからも汚染水が漏れはじめる。
悲観的な想像だが、そのうち、1000tタンクのボルトが破断し、タンクが崩壊する。
汚染水はフクイチの建屋の敷地内に流れ込み、建屋周辺も立ち入り不能、作業不能になる。

こうなれば、事態は坂道を転がるように破局へ向かって突き進んでいく。

1~4号機の核燃料プールへの注水が停まる。
燃料プールの水が干上がる。現在ある533tの核燃料がすべて露天焼きになる。
劣化ウランの粉塵が、大気中に大量に撒き散らされる。
こうなったら、フクイチ構内は総員撤退以外に選択肢が無くなる。

この時点で、東京電力は、5号機、6号機はもちろん、共用プールまで、すべて制御を放棄することになる。
5号機、6号機が、もし炉内核燃料を燃料プールに移動していると仮定すれば、現在合計559tの核燃料がプールにある。これらが総員撤退下で放棄されれば、このプールも早晩干上がる。

ジルコニウムが急速に酸化する過程で水素が生じる。これが溜まり、4号機と同様に水素爆発を起こす。
その際、爆発のタイミングによっては、3号機のような臨界核爆発を伴う可能性もある。

これと同じことが、1097tの核燃料が収納された共用プールでも起こる。
既に爆発した1~4号機にあった核燃料は合計884tである。

もちろん、現時点でこのストーリーはファンタジーだ。
しかし、もしこのストーリーが現実化すれば、1~4号機で保有する量のさらに2倍のウランがフクイチから撒き散らされることになる。

この悲劇には、さらに続きがある。福島第2原発には、約2000tの核燃料があるのである。
私もまた、クレオンなのか。
※クレオン(希: Κλέων)はアテナイの政治家。典型的なデマゴーグ(煽動政治家)とされ、好戦的な主張で民衆を煽動した(wikipedia)。
そして、最悪の時、いったい何が起こるのだろうか。