納品するまでに何度か現場に持ち込み、うまくケースが掴み取れるかどうか、実験を繰り返したものである。あるとき、夜遅くまでかかって仕上げ、さあ、明日には納品できるというとき、最 後の試運転で、アームがパキッと折れたことがあった。あのときは、全員の目に輝いていた希望の灯かりが、「あら、折れた」と泣くにも泣けず、一瞬にしてか き消えてしまった。足摺宇和海国立公園に指定されている足摺岬は、四国最南端の岬です。 展望台からの視界は270度!!行き交う巨大な船や、彼方にのぞむ水平線がアーチ状に見え、地球が丸いことを実感!ランドマーク的な足摺岬灯台もあります。フォークリフトのシリンダ(支柱)は、1段が約3mである。
資材や人を持ち上げるには十分なパワーはあったかもしれないが、この上で作業するとなると、空恐ろしい。まるでとび職である。もちろん命綱をつけての作業だろうが、想像しただけで足がふるえてしまう。それと、安定性の確保だ。UFOキャッチャーをヒントにこのアタッチメントはつくられた。というのは冗談だが、なんとなくそんな印象のあるリーチ付きロードクラブ。1964年にア サヒビールに納品したアタッチメントである。主にビール瓶の空箱ケースを取り出したり、収納したりするもので、製作にあたっては実際の現場を視察した。このタイプのものはいまでも比較的多く生産されているが、カタチも安全面もこの頃とは比べようもないほどスマートで機能的につくられている
それが3段(シリンダ部分は2段目まで)あるため、これは3段高マストということになる。従っ て、最高部は約9mで、約7、8mの高所へ資材を持ち上げたり、積み下ろしたり、ときにはひとが搭乗して作業することもあった。(当時は安全性については 自己責任で、というか、あまり厳しくはなかったようだ)苦心したのは、伸び縮みするアームのバランスである。ホースを使って油圧コントロールしているのだが、当時はいまと違って油圧バルブの精度がよくなく、またリールの加工も手加工であったため精度があまりよいとはいえなかった。しかしこれだけの高さで作業するとなると、まずそれ相応のパワーを確保しなければならない。そこで、座席の下に油圧の補助タンクを設置した。けっこう大きな補助タンクである。
。しかし、どん なに安全だといわれようが、7、8mもの高い場所で作業するというは、とてもじゃないがお断りしたいものである。えっ? この作業を断ることは誰にもでき ないって? なぜなら、「マスト ドゥ(やらねばならない)」だから。 バランス具合は十分設計段階で計算されているが、安定性を確保するためダブルタイヤを履かせてある。当時はほとんどのパーツが、現場で加工しながら組み立てていくため、いってみれば、すべてがオリジナルパーツということになる。失敗したからといって、交 換できる部品があるわけではなく、その場で手加工しながら、合わせていく。ビールケースを安全・確実に掴み取るためには、同じ速度でアームが伸び、同じタイミングでケースを掴み始めなければならない。