【須藤龍也】インターネット掲示板「2ちゃんねる」の有料閲覧サービスの会員の個人情報が、ネット上に流出していたことが分かった。氏名や住所、クレジットカード番号などで、約3万件にのぼる可能性がある。
情報が流出したのは、2ちゃんねるのサーバー管理会社(米国)が運営する有料閲覧サービス「2ちゃんねるビューア」。2ちゃんねるは無料で閲覧できるが、年3600円の有料会員は過去の書き込みの検索などができる。
流出していたのは、会員登録の日時、ログインIDを兼ねたメールアドレスやパスワード、氏名、住所、電話番号、クレジットカード番号、カードの不正利用を防ぐためにカードに印刷された3、4桁の数字(セキュリティーコード)。全体で3万2586件にのぼり、このうち、朝日新聞が有料会員に取材したところ、6人が自分の個人情報と確認した。
約3年前から有料会員の男性会社員(31)は26日午前3時すぎ、流出した情報に自分の名前を見つけた。住所やカード番号などが一致。カード会社に何度か電話し、つながったところ「2ちゃんねるの件ですね」と言われたという。
セキュリティーコードが流出したため、第三者によるカード不正利用の危険性がある。このほか、会員が掲示板に書き込んだ履歴とみられる情報も流出し、匿名掲示板にもかかわらず書き込んだ会員が特定される可能性がある。
情報流出の原因はわかっていない。昨秋の取材に、2ちゃんねる関係者は有料会員数は15万人としていた。朝日新聞は、2ちゃんねるのサーバー管理会社に経緯に関する質問を送ったが、26日午前11時現在、返答はない。