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村田 デビュー戦はいきなり世界戦テスト“最短”へ見極め
73キロ契約 村田諒太―東洋太平洋ミドル級王者・柴田明雄 (8月25日 東京・有明コロシアム)
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会見後に拳を合わせる柴田(左)と村田
Photo By スポニチ |
ボクシングのロンドン五輪男子ミドル級金メダリストの村田諒太(27=三迫)がプロデビュー戦を2日後に控えた23日、都内で会見した。村田が契約する米興行大手トップランク社の経営者、ボブ・アラム氏(81)も出席し、将来的な世界王座獲得に太鼓判を押し、世界挑戦の時期をこの試合で見極めていく考えを示した。
会見場のひな壇の中央にどっしりと座った米ボクシング界の重鎮は誰に聞かれることなく、いきなり隣に座る金メダリストに最大級の賛辞を贈った。「世界王者になるのはもちろんのこと、歴史に残る“グレーテスト”になれる」。多少のリップサービスはあったかもしれないが、アラム氏はプロの実績ゼロの新人を褒め称えた。
強打を武器にする村田の才能にベタぼれだ。「アマはポイントを争う戦いで、強くパンチを当てる戦いじゃない。村田はロンドン五輪に出場したどの選手よりもプロ向きの戦い方をしていた」。同氏は80年代に「黄金の中量級」と呼ばれたレナード、ハーンズ、ハグラー、デュランらのビッグマッチを手掛けた。彼らの名前を引き合いに出し「必ず偉大なボクサーになれる」と太鼓判を押した。
トップランク社は中国のライトフライ級五輪2大会連続金メダリストの鄒市明と契約し、マカオやシンガポールで興行を行うなどアジア戦略を進めている。同氏は中量級の本場ラスベガスの興行のほかに「日本人観光客も来るシンガポールを中心に使いたい」と話し、村田をアジア戦略の切り札とする考えだ。
アラム氏は世界挑戦の時期については「急がせたくはない」と明言を避けた。デビュー戦については「12回を戦う体力はあるのか、いろんなスタイルに対応できるのかを見たい」と話し、挑戦時期を見極める重要なテストとする意向だ。この試合で好結果が出れば、次戦で日本王座か東洋太平洋王座を獲得して世界ランカーとなり、最短で3戦目での世界挑戦の夢も膨らんでくる。
村田は「チャンスなので、しっかりアピールしたい」と重鎮が視察する一戦に向けて意欲十分。いきなり東洋太平洋王者と対戦する厳しい試練を課されているが「プロとしての歴史の一番初めのページになると思う。しっかりした内容で勝ちたい」と言い切った。
▽ボブ・アラム氏 米興行大手のトップランク社の経営者。弁護士で60年代からボクシングのプロモーターとなり、ムハマド・アリ、オスカー・デラホーヤらを手掛けた。現在は6階級王者のマニー・パッキャオらスター選手を抱える。最近では村田諒太、鄒市明のほかにロンドン五輪金メダリスト3人目となるロマチェンコ(ウクライナ)とも契約した。近年ではオスカー・デラホーヤ氏のゴールデンボーイ・プロモーションとともに世界2大プロモーターと言われる。
[ 2013年8月24日 06:00 ]
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