ファミリーの崩壊と薬が引き金――。歌手・宇多田ヒカル(30)の母で「圭子の夢は夜ひらく」などの大ヒット曲で知られる歌手の藤圭子さんが22日午前7時ごろ、東京・新宿区のマンションから飛び降り自殺し、日本中に衝撃が走った。62歳だった。あまりに突然すぎる藤さんの自殺の動機としては「違法薬物に手を出した?」との情報が流れ、捜査当局が否定する事態にまで発展した。母子でミリオンヒットを飛ばした“芸能界の成功者”だったはずの藤さんが、なぜ自殺したのか? 死の真相を追跡した。
突然の悲報に誰もが耳を疑った。その直後から「藤さんが自殺した理由は違法薬物に手を出していたからではないか」というとんでもない情報が、芸能マスコミを駆け巡った。確かに、藤さんには疑われても仕方がない“過去”があった。2006年、米ニューヨークのJFK国際空港で米国司法省麻薬取締局により、42万ドル(当時のレートで約4900万円)もの多額の現金を没収された時のことだ。
麻薬捜査犬による探知後に現金から微量の違法薬物が検出されたため、同局は「現金は麻薬取引に使う、もしくはすでに使われた」と結論付け、現金を没収。だがその後、現地の捜査当局は違法薬物説を否定し、現金も09年に返却された。
藤さんを知る関係者も「例えば、シャブとか本当にやばいクスリには手を出していなかったはず。ただ睡眠薬とかうつ病のクスリとかは持っていたのではないか」と明かした。
うつ病の治療薬と睡眠薬は、セットで処方されることも多い。だが、医師の指示を守らなかったり、過剰に服用すると自殺願望を強めてしまうことがあるのは欧米では常識となっている。関係者の言う通りだとすると、これら薬の扱い方を誤ってもうろうとした意識のまま、13階から飛び降りた可能性もある。
今回の自殺での薬物摂取について、捜査に当たった警視庁新宿署の副署長は「尿検査の簡易鑑定からは違法薬物、睡眠薬は検出されなかった」と否定。だが、脱法ドラッグが検出されたかについては「違法じゃなければ、関係ない」とあいまいな回答。精神疾患や向精神薬の服用については「プライバシーに関わる」として公表しなかった。同居の男性は「(藤さんは)酒もたばこもほとんどやらない」と話してるという。
藤さんは、1969年に「新宿の女」でデビュー。翌70年には早くも「圭子の夢は夜ひらく」が大ヒットし、一躍スターダムに上り詰めたが、その裏では“苦難”の連続だった。中でも象徴的といえるのが、現在の家族関係だろう。実は、07年に離婚した元夫の音楽プロデューサー宇多田照實氏(65)、そして娘のヒカルとは最近“絶縁状態”だったという驚くべき証言が浮上した。
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