こちらは歓喜で笑顔満開。田中夫人のタレント、里田まいはスタンドから声援を送り続けた【拡大】
“平成の神様”となった田中が、初優勝へ闘志をたぎらせた。「俺が行ってやる。俺が止めんかったら、誰が止めんねん」。2・5差に追い上げてきたロッテとの首位攻防3連戦。3連敗で首位から転落する危機を、エースが救った。
いきなり大ピンチを迎えた。一回、二死満塁。迎えたサブローには、フルカウントから「ストライクゾーンで勝負にいった」というスプリット。抜け気味だったが、高めぎりぎりでストライクを奪い、見逃し三振でピンチを脱した。これで今季13度の満塁機では被安打ゼロ、7奪三振。“投手版満塁男”だ。
一時は大雨に打たれながら、見守った観衆2万766人の期待に応えた。8三振を奪い、7回無失点。圧巻は先制点をもらった直後の六回、二死二、三塁の場面だ。
「気持ちと体のバランスがしっかり合った」という自己最速の156キロで、福浦を空振り三振。派手に拳を握って雄たけびを上げた。ド派手なガッツポーズに呼応するように、スタンドで祈っていた夫人でタレントの里田まい(29)をはじめ、楽天ファンの歓喜が爆発した。